【Tリーグそれぞれの開幕】〈上〉日本生命・村上総監督「絶対失敗しない」

スポーツ報知
練習で激しく打ち込む平野美宇

 国内外のトップ選手が集まる卓球の新リーグ「Tリーグ」は24日に男子、25日に女子が4チームずつで開幕する。スポーツ報知では「Tリーグ それぞれの開幕」と題し、各チームが参入を決めた背景や開幕への思いを一部紹介する。第1回は1954年に創部し、日本リーグの名門として活動してきた女子「日本生命レッドエルフ」(大阪府)。

 日本L女子最多17V 日本生命は実業団の日本リーグに88年前期から加盟(現在は休会)し、最多17度の優勝を誇る名門だ。12年ロンドンから女子団体を五輪2大会連続メダルに導いた村上恭和総監督(60)は「他のチームの見本になりたい」と決意を込める。

 村上氏は以前から日本卓球界の強化や発展のため、新リーグの必要性を感じていた。日本リーグは、会場の早期確保など現実的な問題から国際大会と重なることも多い。国内トップ選手の参加が難しく「世界選手権や五輪代表を出しづらい仕組みになっていた」という。そのためTリーグ構想が具体化した時点で社内に提案。検討を重ね「ずっと卓球界を引っ張ってきたチームとして協力したい」と参戦を決めた。

 多くのチームが新規参入のTリーグにあって、成功の鍵を握る使命も感じている。「長く続くようにするのが僕の仕事。絶対失敗しないし、させません。米倉涼子になりますよ」。主演の人気ドラマ「ドクターX~外科医・大門未知子~」の決めぜりふを引き合いに出したが、「失敗しない」準備は着々と進めてきた。

 日本生命の練習場などが拠点の卓球塾「ジュニアアシスト卓球アカデミー」を通じて小中高生を強化し、数選手はリーグにも登録予定。普及面では子供用卓球台の寄付や幼稚園の巡回指導も行う。村上氏は「他のチームが余裕が出てきた時に『うちもやろうよ』となってくれれば、日本の強化のレベルが上がる」と将来像を思い描いた。(林 直史)

 ◆Tリーグ プロアマ混在の新リーグで、男女4チームずつが参加。レギュラーシーズンは24日の開幕戦から19年2月まで。7回戦総当たりで各チーム21試合を行い、来年3月に上位2チームによるファイナルを行い、勝者が優勝する。男子はT.T彩たま、木下マイスター東京、岡山リベッツ、琉球アスティーダ。女子は木下アビエル神奈川とTOP名古屋、日本生命レッドエルフ、日本ペイントマレッツ。

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