【Tリーグそれぞれの開幕】〈中〉日本ペイント・三原孝博監督、映像分析で強化&指導者育成

スポーツ報知
参入の経緯を語る日本ペイントマレッツの三原孝博監督

 国内外のトップ選手が集まる卓球の新リーグ「Tリーグ」は24日に男子、25日に女子が4チームずつで開幕する。スポーツ報知では「Tリーグ それぞれの開幕」と題し、各チームが参入を決めた背景や開幕への思いを一部紹介する。第2回は日本ペイント。

 日本ペイントホールディングスが女子卓球部を創設したのは昨年4月だった。同社はグループ全体で従業員が約2万人。その8割がアジアを中心とした海外で勤務している。卓球部の創部は「社内の一体感の醸成」が大きな目的だった。当初は日本リーグ参入を想定していたが、その後にTリーグ構想が具体化。三原孝博監督は「日本ペイントの卓球部から新しいことが発信できるんじゃないか」と考え、社内の理解を得て新リーグ参戦へかじを切った。

 チームの強みの一つは映像分析だ。リオ五輪男子代表に分析スタッフとして帯同した池袋晴彦コーチを招へい。大阪市の本社内にある練習場は卓球台の周囲にカメラが置かれ、モニターに2分割で表示。練習の映像がすぐに2つの角度から確認できる。主将の田代早紀は「サーブの練習でも相手の目線で見ることができてすごく修正がしやすい」と語る。強化への活用に加え、指揮官は「コーチがどういう目線で見ているかを無言で伝えている」と指導者育成も狙いとしている。

 開幕に向け、社内の一体感も高まっている。昼休みには一般の社員が次々と練習場を訪問。有志がWEBを活用してアイデアを出し合い、社員食堂で選手が好きなメニューを出す企画などが実現した。三原監督は「会社全体の大きな事業として考えてくれているし、卓球部に期待してくれているのを感じます」。グループ一丸となって、新リーグの船出を迎える。(林 直史)

 ◆Tリーグ プロアマ混在の新リーグで、男女4チームずつが参加。レギュラーシーズンは24日の開幕戦から19年2月まで。7回戦総当たりで各チーム21試合を行い、来年3月に上位2チームによるファイナルを行い、勝者が優勝する。男子はT.T彩たま、木下マイスター東京、岡山リベッツ、琉球アスティーダ。女子は木下アビエル神奈川とTOP名古屋、日本生命レッドエルフ、日本ペイントマレッツ。

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