ジョセフ・ジャパン、イングランドに惜敗…エディー氏から恩返し金星ならず

スポーツ報知

◆ラグビー日本代表 リポビタンDツアー2018 イングランド35(10-15、25ー0)15日本(17日、英国・トゥイッケナム競技場)

 【ロンドン17日=大和田佳世】日本代表が「リポビタンDツアー2018」で、聖地・トゥイッケナムでラグビーの母国イングランド代表を追い詰めた。3―7の前半21分にセンター中村亮土(27)=サントリー=が逆転トライ。さらに10―10の同32分に主将のリーチ・マイケル(30)=東芝=が勝ち越しトライを挙げ15―10で折り返した。後半はパワーで上回る相手に突き放され15―35で敗れ、初勝利はならなかった。

 日本代表がイングランドを、聖地トゥイッケナムで追い詰めた。前半3分で先制トライこそ許したが、反則の多い相手をじわじわ攻め立てた。日本の初トライは前半21分。スクラムから出たボールを受けたセンター中村が3人をかわし中央へ。15年W杯で日本を3勝に導いた敵将エディー・ジョーンズ氏の前で成長した姿を見せつけた。

 さらに10―10の前半32分、パスを受けた主将のリーチが右サイドを駆け上がった。前日の練習ではグラウンドの隅に1人で座り込み、じっと目を閉じた。「どれだけ自分は選手としてラッキーなのか再確認していた。日本代表としてプレーして、キャプテンとしてやれる。本当にラッキー」。思いを込めて力強く1人をかわし、インゴールに飛び込んだ。

 日本のタックルや好プレーに声援を送る余裕があった8万1151人の観客は、後半に入ると態度が一変。熱心に歌い、イングランドを拍手で鼓舞し逆襲を後押しした。日本協会はイングランドと過去8試合を戦い、86年10月にトゥイッケナムでの試合を国と国がぶつかる「テストマッチ」(12●39)と認定しているが、イングランド協会側は認めていない。今回はテストマッチと認定され、本気でぶつかりあった試合。W杯前年に日本が大きな爪痕を残した。

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