サントリー、佐治会長から神戸牛ステーキ1人約300グラムの差し入れ 打倒神戸製鋼へペロリ

スポーツ報知
決勝戦の前日練習で、気合の入るサントリーSH流大(中央、右隣はFB松島)

◆ラグビー 日本選手権兼トップリーグ決勝トーナメント▽決勝 神戸製鋼―サントリー(15日・秩父宮ラグビー場)

 平成最後の日本一をかけた決勝戦は15日午後2時、秩父宮でキックオフ。3連覇を狙うサントリーは14日、東京・府中市のグラウンドで、延長戦でも決着がつかない場合に行うサッカーの“PK戦”のような「キッキングコンペティション」まで想定し最終調整した。

 和やかな雰囲気の前日練習の終盤。サントリー勢は普段はプレースキックをしないSH流、ウィング尾崎、成田らが次々とゴールに蹴り込んだ。最後はメンバー外のプロップ石原慎太郎(28)が中央から、バーぎりぎりに決めて大盛り上がり。ゲーム感覚交じりではあったが、決勝戦での延長より先、キッキングコンペティションも見据えて仕上げた。

 準決勝(8日)のヤマハ発動機戦は前後半80分を終え25―25で、サドンデスの延長戦に突入。“延長サヨナラPG”で辛くも勝ちきった。今季は接戦での勝利が多く、想定内だったとはいえ、沢木敬介監督は「ああいう状況でもパニックにならなくなった。対応力は成長しているところ」と話す。練習から難しい状況を作って対応することで、決勝でも動揺しない土台を作り上げてきた。決勝前日の“PK”練習も、そうした土台のひとつになる。

 体の準備もバッチリ整った。11日に社の佐治信忠会長から最高級の肉が差し入れられた。昨年度の決勝前は松阪牛だったが、今回は対戦相手にちなみ「けっこう脂がのったガチの神戸牛」(フッカー中村)で、選手、スタッフ全員に1人約300グラムのステーキが振る舞われた。

 神戸製鋼には9月のリーグ戦では20―36で敗れている。元ニュージーランド代表カーターとのSO対決が注目される元オーストラリア代表ギタウは「負けがいいレッスン、経験になり、あのレベルにいかないといけないんだ、という明確な基準ができた」と話す。神戸牛を食い尽くした勢いで最高のライバルにリベンジし、チーム初のTL3連覇を達成する準備は整った。(大和田 佳世)

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