【Wリーグ】山梨QB、開幕13試合目で今季初勝利

スポーツ報知
今季初勝利し、ブースターと喜び合う山梨QBの選手たち

◆女子バスケットボールWリーグ 山梨QB71―62新潟(15日・山梨市民総合体育館)

 山梨クィーンビーズ(QB)は新潟を71―62で下し、開幕13試合目にして今季初勝利を手にした。リーグ戦では昨季最終戦(対新潟)以来の白星。互いに未勝利で迎えた一戦で序盤から点の取り合いとなったが、新指揮官の伊與田(いよだ)好彦アシスタントコーチ(AC、63)の下、集中力を持続。第4クオーター(Q)には一気に点差を広げ、そのまま逃げ切った。16日には2連勝をかけて再び新潟と対戦(山梨市民総合体育館)する。

 待ちこがれた今季初勝利。山梨QBの選手たちは派手な喜びこそ見せなかったが、観客の声援に応えながらゆっくりと、勝利の味をかみ締めた。第3Qまでは51―48と接戦だったが、第4Q開始から一気にたたみ掛け、一時は15点差をつけた。主将のセンターフォワード岡萌乃(25)は「勝ちはうれしいです」と笑顔で喜んだ。

 全員で、重圧をはねのけた。昨季リーグ戦の3勝は全て新潟相手。「みんなが、勝って当たり前と思う中、勝ちきらないと意味がないと思っていました」と岡。フォワード(F)横井美沙(30)も「ホッとしました。絶対に勝たないといけない試合でした」。結果を残し、安堵(あんど)感も込み上げてきた。

 勝利で自信をつけた。水上豊ヘッドコーチ(65)の体調不良により、先月末から伊與田ACが代行に就任し、7日には新指揮官となることが発表された。リーグ戦はこの日が3試合目。新指揮官は、短い期間の中で基本的なことをしっかりやる、という事を指導した。

 戦術の徹底が、勝利を呼んだ。守備では「抜かれてもいいから、3ポイントシュートは打たせない」と決め、個人で守るのではなく、抜かれても他の選手がカバーすることで、「5人で守るんだ」という意識を植え付けた。積極的な守備が相手のシュート精度を下げることにもつながった。伊與田ACは「成功すれば選手たちも『これでいいんだ』となる」と手応えを口にした。

 攻撃ではガード内堀紫菜(24)が、8日のトヨタ自動車戦で右手親指付け根を痛めた中、両チーム最多の26得点と奮闘。愛知学泉大時代に伊與田ACから指導を受けていた内堀は「何かの縁だと思った」と指揮官との再会を喜んだ。

連勝で締める 16日には再び新潟と対戦する。今年最後のリーグ戦で、今季最後の山梨開催。「しっかり2連勝で終わりたい」と横井。気持ちをさらに盛り上げ、たくさんのファンが待つコートに立つ。(古川 浩司)

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