神戸製鋼V立役者カーター、NZ式「忠実な基本スキルの徹底」植え付けた

2018年12月16日7時0分  スポーツ報知
  • 後半、ゴールキックを放つ神戸製鋼・カーター

 決勝で神戸製鋼がサントリーを55―5で下し、18季ぶり最多10度目の日本選手権V、15季ぶり2度目のトップリーグ(TL)制覇を達成した。

 15年W杯でNZの2連覇に貢献したカーターが、神鋼復活の立役者になった。長短のパス、ランや正確無比のキックでサントリーをかく乱。後半9分までに追加した2トライで勝利を確信した。「この結果を誇りに思う」と喜んだ。

 7月にチームに合流し、すぐに溶け込む能力の高さを示した。リーグ戦4試合を含め8試合に出場。NZ代表キャップ112、テストマッチで世界歴代1位の記録保持者(1598得点)はPGなど黄金の左足でも貢献。今季TLの得点ランキングでは2位に入った。

 15年W杯後、左ひざのけがもあり代表を引退。「世界一のコーチ」と尊敬する元NZ代表のスミス氏に誘われ、最後の舞台に19年W杯が開催される日本を選んだ。関係者によれば、約2億円の世界最高年俸だったフランス1部・ラシン92の残留オファーを断り、9000万円(推定)の神戸製鋼を選んだという。

 NZ式の「忠実な基本スキルの徹底」を一貫して説いてきた。華麗なプレーの裏で居残り練習を行い、率先してキックやパスを教えた。ハーフ団を組むSH日和佐とはコーヒーを飲んで親睦を深めた。今週に入り、多くの選手から「決勝で勝つ秘けつを教えてほしい」と聞かれ「やってきたことを信じれば結果は出る」と背中を押した。

 今季2年契約を結んだ神戸製鋼での現役引退を公言している。名前の頭文字を取り「DC」の愛称で呼ばれる優勝請負人は「特別なチーム」に大きな刺激を与えた。(小河原 俊哉)

 ◆ダン・カーター 本名ダニエル・カーター。1982年3月5日、NZ生まれ。36歳。2003年にクルセイダーズでスーパーラグビー(当時スーパー12)デビューし、NZ代表初選出。W杯は4度出場し、11年大会は負傷離脱も15年大会で連覇に貢献。ポジションはSO、センター。180センチ、92キロ。妻・ホナーさんはホッケー元NZ代表。

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