張本が15歳で男女通じて大会最年少優勝

スポーツ報知
張本智和

◆卓球 ワールドツアー・グランドファイナル最終日(16日、韓国・仁川)

 男子シングルス決勝が行われ、世界ランク5位の張本智和(15)=エリートアカデミー=が大会史上最年少優勝を飾った。4位の林高遠(中国)を4―1(11―4、13―15、11―9、11―9、11―9)で下した。

 張本は第1ゲームを11―4で奪い、第2ゲームも相手のサーブミスで12―11とゲームポイントを握った。だが、ここでタイムアウトを選択したことが裏目に出て、13―15で落とした。第3ゲームも10―3からまさかの6連続失点を喫したが、球際で高い集中力を発揮して勝ちきり、第4、5ゲームも押し切った。林とはこれまで1度だけ対戦。6月の中国オープン(OP)で1―4で敗れていたが、大舞台で雪辱を果たした。

 ワールドツアーの年間成績上位者のみが出場できるグランドファイナルでの日本勢の優勝は2014年の水谷隼、石川佳純以来、4年ぶりだ。15歳での優勝は2004年大会で郭躍(中国)が記録した16歳を上回り、男女を通じて大会最年少の快挙となった。

 張本は今大会、1回戦で14位のフランチスカ(ドイツ)に4―1で快勝すると、準々決勝では15位の張禹珍(韓国)を4―1で下した。昨年の8強を上回り、進んだ準決勝では6位のカルデラノ(ブラジル)と対戦。圧巻のストレート勝ちを収めた。

 今年は1月の全日本選手権で史上最年少王者となり、6月のジャパンOP荻村杯では五輪金メダリストの馬龍、張継科を破って衝撃的な初優勝を遂げたが、以降はタイトルに縁がなかった。主将として臨んだ10月のユース五輪でもシングルス、団体ともに銀メダルに終わった。「今年たくさん悔しい思いをしたので、ここだけは絶対譲れない。来年の全日本や五輪選考につながる優勝にしたい」と誓って臨んだ決勝。年内最後の国際大会を最高の形で締めくくった。

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