【Bリーグ】富山・スミス、公開プロポーズ成功!24点豪快に決めた

スポーツ報知
コート上でプロポーズし、クリスティーさんに指輪を贈るスミス(左)

◆プロバスケットボールB1リーグ第14節 富山84―71川崎(16日・富山市総合体育館)

 中地区4位の富山グラウジーズは84―71で同2位の川崎に勝利し3位に浮上した。208センチ、138キロのセンター(C)ジョシュア・スミス(26)がゴール下から豪快なシュートを次々と決め、24得点、11リバウンドと“ダブル・ダブル”を達成した。この日の主役は試合後、異例のコート上での公開プロポーズという“離れ業”を披露。見事に成功させ、観客と共に喜びを分かち合った。

 今季最大のサプライズは、試合後に訪れた。チームメートと共にコートに立ったのは、この日のヒーロー、スミス。マイクで名前を呼んだのは交際中のクリスティーさん(38)だった。

 スポットライトを浴び、驚きの表情を浮かべる彼女の目の前にそっと婚約指輪を差し出した。「正式なプロポーズは、なかなかタイミングがつかめなかった。彼女と一緒に人生を過ごしたい。今日決めました」とひざまずきプロポーズ。感激の涙を流し喜ぶクリスティーさんが快諾すると、証人となった3635人の観客が盛大な拍手で祝福した。

 絶対に負けられない試合だった。選手たちはスミスの計画を事前に知っていた。キャプテンでポイントガード(PG)の阿部友和(33)は「プロポーズは人生で何度もない大きな出来事。チームのファミリーとしてアシストしたい」。チームは攻守で連係プレーが冴え、47リバウンド、21アシストをマーク。第4クオーターで24―18と終盤まで攻め続けた。スミスも攻守で大奮闘し、終盤は“押せ押せムード”。スミスは「負けてもプロポーズしようと思っていたけど、勝って助かった」と仲間の援護に感謝した。

 スミスはB1京都から今季富山に加入。208センチ、138キロの体格が武器で、ゴール下の競り合いでは圧倒的な強さを誇る。1試合平均19・3得点でリーグ10位、リバウンドは同11・3回で5位とチームを引っ張る存在だ。クリスティーさんとは約3年前、アメリカのヒューストン・ロケッツ提携チームでプレーしている時に出会った。空港スタッフとして働く姿に一目惚れ。お互い子供を持つが「全然気にしなかった。アメリカでは公共の場でプロポーズをする習慣があり、最初はコストコでしようと思っていた」と苦笑いした。

 チームは3位に浮上し、チャンピオンシップ出場圏内も見えてきた。「富山のファンのサポートにはいつも感謝している。ありがとう」とスミス。幸せいっぱいの大黒柱が、快進撃を誓う。(中田 康博)

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