錦織vsカロビッチ 鈴木貴男氏「ラリーにならないのを楽しんで」

スポーツ報知

◆テニス 全豪オープン第2日(15日・メルボルン) ▽男子シングルス1回戦錦織圭2(3―6、6―7、6―0、6―2、3―0棄権)2マイクシャク

 世界ランク9位で第8シードの錦織圭(29)=日清食品=が、予選勝者のカミル・マイクシャク(23)=ポーランド=に0―2から逆転勝ちした。絶好調の相手は第3セットからけいれんを起こし失速。錦織が盛り返した。

 全豪テニスを連日生放送しているWOWOWで解説を務める、1996年アトランタ五輪代表の鈴木貴男氏はこの試合をどう見たのか。

 「最初の2セットで錦織は慌てていたわけではないが、相手のことが気になりすぎたようだった。自分がこうプレーしたい、というよりも、相手がいいプレーをしてくるのに対してどうしよう、と考えてしまう時間が長かった。とはいえ、相手が3セット目も1、2セット目と同じようにはいくとは考えにくかった」

 0―2とリードを許したが「最低限のことはやっていた」と見ていた。

 「自分からミスをしていたわけでも、ボールが入らなかったわけでもない。ある程度ラリーはできていた。セットは取られたけれど、相手にかなりの労力をつぎ込ませることはできた。第2セットも4―5からブレイクしてタイブレイクまでいった。もしそのまま4―6で取られていたら、相手は第3セットの4、5ゲーム分くらいをいい状態で戦う体力を残せていたと思う。同じ1セットの取られ方でも4―6と6―7は違う」

 2回戦は今大会最長身211センチのイボ・カロビッチ(クロアチア)との対戦。長身を生かしたサーブが武器で、1回戦は42本のエースを決めて勝ち上がった。

 「彼しかいないプレースタイル。きょうも4セット全てでタイブレイクを制してきた。錦織も若い時なら戸惑ったかもしれないが、何度もしビッグサーバーと対戦している。リターンを返す、読む、自分のサービスゲームで相手にチャンスを与えないことはできる。1回戦が苦しかった分、期待している」

 どんなポイントを見て楽しめばいいのか。

 「カロビッチの特長を踏まえながら、錦織がどんなところで対抗するんだろう。リターンの工夫や、パッシングショットを打つ場面が多くなると思うので、そこを楽しんでもらいたい。最近はストローカー同士でラリー戦になることがほとんど。ラリー戦にならない状況を逆に楽しんでもらいたい」

 全豪オープンは14~27日、WOWOWで連日生中継。WOWOWメンバーズオンデマンドでも配信。詳細はこちら

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