【杉山愛の目】プレー乱さずに配球考えた結果…フルセットの死闘制した錦織に

スポーツ報知

◆テニス4大大会初戦全豪オープン ▽2回戦 錦織圭3(6―3、7―6、5―7、5―7、7―6)2イボ・カロビッチ(17日・メルボルン)

 錦織選手はよく耐えました。最終セットのタイブレイクでは、6―7とリードされてからの切り替えが見事でしたね。カロビッチ選手に59本もサービスエースを浴びると、自分のサービスゲームでブレイクされてはいけないとプレッシャーがかかるもの。そこでプレーを乱さず、配球を考えたショットを打ち続けられたのが勝因です。相手は返球も深く、イージーミスが少ないという状況。今日は、とにかく勝てればOKです。

 サーブに苦しめられた理由は、カロビッチ選手のフォームにあります。同じような位置で球を打ちながら、右手首の操作でコースを変えてくるのです。だから軌道が読みづらい。211センチの長身を生かして力みなく打ち下ろすので、ボールもよく弾みます。スライスやスピンも織り交ぜて、球種も多彩でした。本当に難しい相手だったと思います。

 神経がすり減るような試合。コート上ではホッとしたような表情も見られたので、体力的に削られる部分もあったでしょう。うまくリラックスして3回戦へ調整してほしいです。18日の練習は軽めにして、リズムよく疲労を取っていければ、ソウザ戦も十分に回復して戦えると思います。(元ダブルス世界ランク1位)

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