16年ぶり日本でNBA、田臥勇太イチ押しは現役屈指の司令塔クリス・ポール

スポーツ報知
バスケットボールを手にPRした栃木・田臥

 インターネット通販大手の楽天は5日、都内で会見し、10月8、10日にNBAのプレシーズンゲームとしてラプターズ―ロケッツ戦(さいたまスーパーアリーナ)を開催すると発表した。日本での開催は2003年以来16年ぶり。NBAのアジアマーケティング・ディレクターのスコット・リヴィー氏はスポーツ報知の取材に応じ、20~21年季以降のレギュラーシーズン試合の開催について「可能性はある。話し合っていきたい」と前向き。日本人初のNBA選手・田臥勇太(38)=栃木=はNBAの魅力を語った。

 NBA開幕前の重要な一戦で、田臥はロケッツのクリス・ポールに注目した。自身と同じポイントガードで2008年北京、12年ロンドン五輪で金メダルを獲得した米国屈指の司令塔だ。

 「大好きで、すごく楽しみ。生で見たことはなく(NBA時代に)対戦もなかった。パスやシュートはもちろん、チームを勝ちに導く存在感が魅力。同じポジションで今でもよく見ているし、とても勉強になる」

 04年にサンズの一員として日本人初のNBAプレーヤーに。本場を体感したからこそ感じる魅力とは。

 「バスケに対する情熱は日本と全然違った。一握りの世界に入るための厳しい競争を感じられた。米国には(金銭的に苦しい)環境で育った人や(家族の生活を)背負って戦う人もいる。どう生き残るかサバイバル。米国に行かないと分からなかった」

 激しい競争の毎日で、衝撃を受けたこともあった。

 「相手を蹴落とす意味で、自分と競争している選手が平気でウソを言ってきた。生き残るためなら手段を選ばない。『そんなこと誰が言った?』っていう情報が入ってきたり。いかに自分を持ち続けるかということや、プレーの表現の仕方も大変だった」

子供たちの「刺激に」 自身もビデオテープがすり切れそうになるまでNBAを見て育った。

 「1988年ファイナルのレーカーズ対ピストンズは何回見たか分からない。アルファベットはNBA選手で覚えた(笑い)。当時は小学2年生で(ファイナルとシーズンのMVPを6回受賞したレーカーズの)マジック・ジョンソンに衝撃を受けてNBAを目指した。(日本開催で)NBAを生で見られる環境がある。(渡辺)雄太や(八村)塁のような存在もいて、今はNBAが身近に感じられる時代。子供たちには本当に大きな刺激になると思う」

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