辰吉寿以輝、KOでデビュー9連勝も父・丈一郎は辛口評価

スポーツ報知
4回、ノルディ・マナカネ(右)を攻める辰吉寿以輝

◆報知新聞社後援ドラマチックボクシング▽スーパーバンタム級(55・3キロ以下)10回戦〇辰吉寿以輝(5回2分37秒KO)ノルディー・マナカネ●

 メインのスーパーバンタム級(55・3キロ以下)10回戦は、元WBC世界バンタム級王者・辰吉丈一郎(48)の次男・寿以輝(21)=大阪帝拳=が、インドネシアフェザー級王者のノルディー・マナカネ(32)に5回KO勝ちし、デビュー9連勝とした。陣営は年内予定の次戦で、世界ユース王座挑戦や日本または東洋太平洋ランカーとの対戦を見すえる。通算成績は寿以輝が9勝(6KO)、マナカネが32勝(18KO)26敗2分け。

 自身初の10回戦に臨んだ寿以輝が5回、父譲りの強烈な左ボディーブローでマナカネをもん絶させ、10カウントを聞かせた。頭から突っ込んでくる相手を冷静に料理し「イラッとしたけど、国の王者に勝ててうれしい。上下の打ち分けは意識した」と笑顔。世界王者時代の父と現在の寿以輝とではレベルは異なるが、父が初黒星を喫して王座陥落したプロ9戦目をクリアした。来月3日の22回目の誕生日へ、自らKO勝ちで前祝いし「22歳も無敗でいく」ときっぱり宣言。

 リングサイドで観戦した父は「もっと自分から仕掛けていれば、もっと楽に勝てた。めっちゃ打たれてるやん」と期待の裏返しか辛口だった。大阪帝拳・吉井寛会長は次戦について「対ランカーかユース王座挑戦を視野に入れている」と明言。同ジムOBの元世界王者・六車卓也ヘッドコーチ(57)の下、大阪帝拳4人目の世界王者を目指す寿以輝は「ゴーサインが出たらいつでもやりたい」と、かつての父のように突き進んでいく。

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