ボクシング日本代表、アジア大会へ出発…理事辞職の樋山氏「彼らも気の毒。成松はかわいそう」選手に謝罪

スポーツ報知
アジア大会に出発するボクシング日本代表の成松大介(中)

 ジャカルタ・アジア大会に出場するボクシング日本代表が21日、羽田空港から出発した。

 日本ボクシング連盟は、過去の暴力団組長との交友など一連の問題で山根明氏(78)が会長職などを辞任し、理事も総辞職する見通し。この日は、元理事で日本代表のチームリーダーを務める樋山茂氏が取材に応じ「間違っていたことは受け止めないといけない。選手への影響はある。彼らも気の毒。起きたことに対して、選手に謝った。『頑張ってこい』と。メダルを取って成績を残す。ボクシングをよくしていけたら」と話した。

 樋山氏はすでに理事の辞職届けを提出したが「(9月8日の)臨時総会までは(チームリーダーを)やるように言われている。すごく重く、苦しい立場」と帯同の理由を説明。「騒動があった中、(実施競技から除外の可能性のある)東京五輪に向けてアピールしないといけない。問題は真摯(しんし)に受け止めて、何としても今の大会を頑張ることが使命」と前を向いた。

 日本スポーツ振興センター(JSC)から交付された助成金を不正流用するよう日本連盟の指示を受けた成松大介(28)=自衛隊=は、マスクを着けたまま取材に応じることはなかった。樋山氏は「成松はかわいそう。(実力は)一番の選手でね。精神的に影響もある。チームもピリピリしている」と話した。ボクシングは24日に開幕する。

 不正疑惑など「日本ボクシングを再興する会」の告発を受けた日本連盟は、20日に日本オリンピック委員会(JOC)及び日本スポーツ協会(JSPO)に第三者委員会設置の届けを提出し、委員4人を発表。9月8日に臨時総会を開き、新理事および新会長を選出する予定。9月28日までに第三者委員会による調査結果の報告を求められている。

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