【ボクシング】石脇麻生、あわや体重超過からTKO勝ちで技能賞獲得

スポーツ報知
3回、勝利が決まり拳を突き上げる石脇麻生

◆西日本新人王戦決勝(16日、エディオンアリーナ大阪第2競技場)

 11試合が行われ、全12階級で優勝者が出そろった(不戦勝1)。ライト級の石脇麻生(あそう、19)=寝屋川石田=は前日計量であわや体重超過という危機を乗り越え、内村竜平(24)=グリーンツダ=からダウンを奪って3回TKO勝ち。通算成績を4勝(3KO)1敗とした。各階級優勝者は、この日と同会場での西軍代表決定戦(11月18日)で中日本または西部の新人王と対戦。勝者が、東日本新人王との全日本新人王戦(12月23日・後楽園ホール)へ進む。

 ▽西日本新人王戦ライト級(61・2キロ以下)決勝 〇石脇麻生(TKO 3回1分50秒)内村竜平●

 石脇がフラフラだった前日計量時とは別人のような華麗な動きで、次から次へと上下のパンチを打ち分けた。3回、右ストレートを顔面へ打ち抜くと、内村はたまらずダウン。立ち上がってきたところを一気に連打を浴びせてレフェリーストップを呼んだ。技能賞も獲得し「うれしいけど、計量の失敗があるので、あまり喜べない。反省がある」と複雑な表情を浮かべた。

 計量当日の15日、起床時にまさかの1・2キロ超過。青ざめた顔で所属ジムに行き、サウナルームにこもった。一緒に付き合ってくれた先輩ボクサー・福井貫太(24)にゲキを飛ばされながら汗を流した後、計量会場に向かったが、1回目はリミットに250グラム届かず。「もう走れない」。体力は限界だったがガムをかんでツバを出し、約1時間後に辛うじてリミット61・2キロでパス。元WBA世界スーパーウエルター級暫定王者の石田順裕・同ジム会長(43)も「成長期で体が大きくなっている。指導が甘かった」と猛省した。

 試合で汚名返上した石脇は「同じ失敗はもうしない。必ず全日本新人王を取る」ときっぱり。スーパーフェザー級決勝で1回TKO勝ちし、最優秀選手賞を獲得した福井と共に記念撮影に収まった。かつて暴走行為に明け暮れた石脇は、ボクシングですっかり更正。石田会長が巻いた世界のベルトを目指し、まずは全日本新人王をつかみ取る。

 ◇各階級優勝者 ▽ミニマム級 龍虎慎太郎(真正)▽ライトフライ級 見村徹弥(千里馬神戸)▽フライ級 湊義生(JM加古川)▽スーパーフライ級 大橋哲朗(真正)▽バンタム級 津川龍也(堺東ミツキ)▽スーパーバンタム級 原優奈(渥美)▽フェザー級 竹本雄利(クラトキ)▽スーパーフェザー級 福井貫太(寝屋川石田)▽ライト級 石脇麻生(寝屋川石田)▽スーパーライト級 岡田翔真(姫路木下)▽ウエルター級 入江弘樹(京拳)▽ミドル級 ハンマーゴリラ(JM加古川)

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