東京五輪ボクシング実施か除外か…結論は先送り IOC理事会

スポーツ報知

 国際オリンピック委員会(IOC)は30日、東京で理事会を開催し、国際統括団体の組織運営が問題視されていたボクシングに対して2020年東京五輪で存続か除外かの審議を行ったが、結論は持ち越しとなった。今後はIOCが設置した調査委員会が、国際ボクシング協会(AIBA)の財務状況、ガバナンスの健全性などについて調査を行った上で、来年6月のIOC総会に諮って最終的に実施するかどうかを決定する。

 結論が出るまで、五輪でのボクシング実施に関する計画を進めることは一切が凍結される。禁止事項は〈1〉AIBAと五輪組織委の接触〈2〉チケット販売〈3〉五輪予選の実施〈4〉五輪のロゴなどの使用〈5〉テストイベントの実施など。また、IOCの分配金も、AIBAを経由することなく、各国のNOC(国内オリンピック委員会)に配り、透明性を確保する。

 IOC幹部は「競技実施が目標だが、IOC総会が非常に重要」と、半年以上にわたる調査に期待。総会で実施という結論が出された場合、準備期間は約1年1か月という極端に短いものになるが「短いが、問題を提起してから時間がかかっている。他のタイムラインは考えられない」と、これまでのAIBAの取り組みに批判的な見解を述べた。

 AIBAは、今月3日に選出されたガフール・ラヒモフ新会長(67)が、麻薬の売買に関与する国際犯罪組織の一員とされる疑惑や、16年リオ五輪での相次ぐ不可解判定など問題が山積。国内ではアマとプロの統括団体が団結し、29日に存続を訴える決起大会を都内で実施していた。

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