拳四朗VS京口紘人の“ガチスパー” 京口は緊迫感ある戦いに「まだ僕の方が劣っている」

スポーツ報知
拳四朗(左)との公開スパーリングで調整した京口紘人(右)

◆プロボクシング▽公開スパーリング WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗―前IBF世界ミニマム級王者・京口紘人(13日、東京・後楽園ホール)

 WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(26)=BMB=とWBA同級1位の前IBF世界ミニマム級王者・京口紘人(25)=ワタナベ=が13日、公開スパーリングで対決した。3分×2回、ヘッドギア有り、グラブは14オンスで対決。アマ時代は、拳四朗の3勝1敗。両者とも世界王座奪取前の昨年4月にも大阪で公開スパーを行ったが、互いに世界戦を控えるだけにエキシビションの雰囲気ではなく、緊迫した“ガチ感”のあるスパーとなった。

 京口は、1回に左ボディーで拳四朗をロープにもたれさせると、左フックを織り交ぜた多彩なコンビネーションでぐんぐんと圧力をかけた。2回は、拳四朗が足を使って距離を取り、得意のジャブで京口をいなす展開。手数を増やし、ワン、ツー、スリーとヒットさせて譲らなかった。

 京口は「引き出し、ジャブの精度が高い。去年の4月にやった時の方が差を感じた。だけど、まだ僕の方が劣っている。試合運び、リードの差し合い、テンポ、後手に回ってしまった。いい収穫になったと思う。やっぱり現役の世界王者。それを肌で感じられてよかった。ジャブがうまくて光っていた。それは武器だと言ってあれだけ自負しているし、世界のジャブだった。ピカイチ」と称賛した。

 「最大のライバルと戦えるのはお互いメリット。向こうも最高の舞台でやりたいと思っていると思うので、相思相愛じゃないですかね。今のスパーを見て、なおさら試合を見たいと思ってくれたらと思う。そういうのが今のボクシング界に足りない。来年、世界戦で互いに王者同士という状態でやりたい」と統一戦を願った。

 終了直後には抱き合って健闘をたたえた。リング上での写真撮影時、拳四朗がチャンピオンベルトを陣営に手渡そうとすると、京口が「いや、持ってて下さい! 世界チャンピオンなんで!」と要望。リスペクトを忘れなかった。

 拳四朗は30日にV5戦(東京・大田区総合体育館、報知新聞社後援)で同級8位サウル・フアレス(メキシコ)、京口は大みそかにマカオで同級スーパー王者ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)との対戦し、世界2階級制覇に挑戦する。

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