拳四朗VSベジータが実現!挑戦者フアレスは「ドラゴンボール」ファン

スポーツ報知
サウル・フアレスはドラゴンボールの「かめはめ波」を放つポーズを決めた(カメラ・佐々木 清勝)

◆報知新聞社後援 プロボクシングトリプル世界戦 WBC世界ライトフライ級(48・9キロ)タイトルマッチ12回戦 王者・拳四朗―同級7位サウル・フアレス(30日、東京・大田区総合体育館)

 拳四朗VSベジータが実現する。WBC世界ライトフライ級王者・拳四朗に挑戦する同級7位サウル・フアレスが25日、都内の帝拳ジムで練習を公開。人気漫画「ドラゴンボール」のファンで、主人公・孫悟空の宿敵であるベジータがお気に入りだと明かした。王座奪取を狙い、同じく人気漫画「北斗の拳」の主人公が名前の由来となった拳四朗との作品を超えた夢の対決が実現する。

 挑戦者の気合が爆発しそうだ。フアレスは会見で日本のアニメ好きを猛アピール。「ドラゴンボールは小さい頃に見た。ベジータが大好き」。報道陣のリクエストで登場人物の孫悟空らの必殺技「かめはめ波」のポーズで写真撮影。「俺はスーパーサイヤ人。リング上で『オーッッ!』ってなるよ」。気をためて変身し、何倍にもパワーアップするおなじみのシーンになぞらえた。

 「北斗の拳」についても「戦闘漫画だろ? 知ってるよ」と、今回戦う王者の名前が主人公・ケンシロウに由来することも勉強済みだ。「ワンピース、ナルトも見た」と日本のバトル系アニメを網羅し「(ケンシロウより)ベジータの方が強いと思う」と本家ばりにプライド高く勝利宣言した。

 アマ戦績は70勝8敗。2016年8月にWBC世界ミニマム級王者に判定負けして以来、2度目の世界挑戦だ。身長は拳四朗より11・5センチ低い153センチだが、リーチは4センチ長いスピード自慢。日本人の現役世界王者最多4度の防衛を誇る拳四朗に、フアレスは「日本でも、海外でも有名な王者。個人的にやりたかった」と対決を心待ちにする。

 戦闘民族「サイヤ人」のエリート王子(ベジータ)の本家と同じく、フアレスの兄は2度の世界挑戦経験があり、トレーナーの父も元プロ選手。拳四朗と同じボクサー一家だ。「相手は距離を取るのがうまい。スピードを持って戦いたい」。北斗神拳か、サイヤ人のエリートか。拳四朗の前に現れた強力なライバルは、世界王座をつかもうぜ、と言わんばかりに不敵に笑った。(浜田 洋平)

 ◆北斗の拳 1983~88年に週刊少年ジャンプで連載された原作・武論尊、漫画・原哲夫による格闘漫画。世紀末の荒廃した世界で、一子相伝の暗殺拳「北斗神拳」の伝承者ケンシロウが救世主として成長していく姿を描く。「お前はもう死んでいる」「あべし」などの名セリフが有名でアニメ化されるなど社会現象に。

 ◆ドラゴンボール 84~95年に週刊少年ジャンプに掲載された鳥山明の漫画。主人公・孫悟空を中心に、全て集めると願いが一つかなう、7つの秘宝・ドラゴンボールをめぐる物語。悟空やベジータらがフリーザら強大な敵とバトルを繰り広げる。

スポーツ

×