井上拓真、初世界王者!兄・尚弥に続いた日本人2組目の兄弟世界王者

2018年12月30日20時10分  スポーツ報知
  • 判定勝利で暫定王座に就いた井上拓真(中)は兄・尚弥(左)、父の真吾トレーナーに祝福され笑顔 (カメラ・泉 貫太)
  • 1回、ペッチ・CPフレッシュマートに右フックをうちこむ井上拓真

 ◆報知新聞社後援◇プロボクシング▽トリプル世界戦 WBC世界バンタム級(53・5キロ以下)暫定王座決定戦12回戦 ○同級5位・井上拓真(12回判定)同級2位ペッチ・CPフレッシュマート(本名はタサーナ・サラパット)●(30日、東京・大田区総合体育館)

 WBC世界バンタム級5位・井上拓真(23)=大橋=が、世界初挑戦で暫定王座獲得に成功した。同級2位ペッチ・CPフレッシュマート(25)=タイ=に3―0の判定勝ち。WBA世界同級王者の兄・尚弥(25)=大橋=に続く世界王座獲得で、日本人2組目の兄弟世界王者の夢をかなえた。来年は尚弥が「ワールド・ボクシング・スーパーシリーズ(WBSS)」で優勝し、日本初の兄弟での4団体統一を目指す。拓真の戦績は13勝(●3KO)、ペッチは48勝(33KO)1敗。

 日本2組目の兄弟世界王者となった。大橋秀行会長(53)が「尚弥がいるから目立たないけど、すごく防御もいい。足さばきは尚弥よりいい」と評する自慢のスピードでリーチが11・4センチ長い相手を翻弄。無敗で世界王座にたどり着いた。

 4歳の時、兄とそろってボクシングを始めた。常に前を突っ走る兄に対し「ナオ(尚弥)はなんでもできる。全てを見習いたい。追いつきたい」とライバル心も燃やしてきた。14年4月、尚弥が初挑戦で世界王座を獲得。拓真も喜びを分かち合ったが「おめでとう」は言わなかった。「悔しいとかじゃなくて、照れくさいだけでしょ」と尚弥。拓真は「兄弟としてすごいと思うし、嫉妬はない」と心から尊敬するからだった。

 2年前の11月9日、兄の後を追うように念願の世界初挑戦を発表した。しかし、その日の練習で右拳を負傷。兄に追いつく機会を失った。「今じゃなかったんだよ。いつかチャンスが来るから」。背中をさすってくれたのがナオだった。くしくも14年12月に兄が負ったのと同じけが。復帰後、縦横無尽に拳を振るって数々の記録を作る姿に、拓真は不安なく手術を受けられた。

 尚弥は来年3月にWBSS準決勝を控える。優勝すれば3団体統一だ。拓真は1月19日に行われる正規王座決定戦の勝者と統一戦を行う。ベルトを守り続ければ、日本初の兄弟4団体統一だ。「世界王者になることは下積み」と言い切るほど目標は高い。「尚弥の弟」として拳を振る日々を終わらせた。これからは「王者・井上拓真」としてボクサー人生を歩む。

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