伊藤雅雪、米国進出へ新愛称「ザ・ジャッジ」イケメン王者が知名度アップでビッグマッチ狙う

スポーツ報知
初防衛に成功した伊藤は、正月飾りの横でポーズをとった

 プロボクシングのトリプル世界戦(報知新聞社後援)の一夜明け会見が31日、行われた。メインで凱旋初防衛に成功したWBO世界スーパーフェザー級王者の伊藤雅雪(27)=伴流=は、5度防衛のWBC世界ライトフライ級王者・拳四朗(26)=BMB=と都内で一緒に会見し、新ニックネームの「ザ・ジャッジ」で今年の米国進出に挑む決意を示した。WBC世界バンタム級暫定王座決定戦を制した井上拓真(23)=大橋=も、横浜市内のジムで喜びの会見を行った。

 年末の新たなスターとなった伊藤が、今年進出を狙う米国で知名度を上げる愛称を本邦初公開した。

 その名は「ザ・ジャッジ」。昨年7月に日本人37年ぶりに米国での世界奪取を果たした際に師事するトレーナーのルディー・エルナンデス氏が知名度を上げるために発案。由来はNFLの元スター選手のO・J・シンプソンの事件を担当した日系米国人のランス・イトウ裁判官で、「米国で『イトウ』とくればこの人」と、エルナンデス氏。リング上で対戦相手が評判通りの選手なのかを下す、「裁き人」の意味がある。

 既に米メディアで「マサユキ“ザ・ジャッジ”イトウ」は認知されており、伊藤も「世界に伊藤雅雪の名を覚えてもらう」と大乗り気。今春に濃厚となっている米国でのV2戦へ、師匠は「法衣を着させて入場させるよ」と笑った。

 初防衛戦では指名挑戦者のチュプラコフ(ロシア)をレフェリーストップの7回TKOで粉砕。今年、海外に挑戦するための自身の評価を、伊藤は「上乗せできたと思う。僕の知名度は日本でも海外でも確実に上がってきている手応えを感じた」と語った。

 今後の野望はWBC王者のベルチェルト(メキシコ)との統一戦などのビッグマッチだ。今年、来年にはライト級への階級アップも視野に入れ、「まずはスーパーフェザー級でしっかり力を証明したい」と語った。

 ハードパンチャーでならした元WBA世界スーパーフェザー級スーパー王者の内山高志氏は「KOダイナマイト」、サウスポーのWBC同級王者だった三浦隆司氏は「ボンバーレフト」と親しまれ、元WBC世界スーパーバンタム級王者の西岡利晃氏は米国で「モンスターレフト」の名で人気を博した。イケメン王者は「『伊藤は勝てない』と思われる強い相手と戦い、超えていく。とにかく名前のある選手とやりたい」と熱かった。(小河原 俊哉)

スポーツ

×