•  スポーツ報知のWebサイト限定コラムがスタートしました。最前線で取材する記者が、紙面では書き切れなかった裏話や、今話題となっている旬な出来事を深く掘り下げてお届けします。皆さんを「ほーっ!」とうならせるようなコラムを目指して日々配信しますので、どうぞお楽しみください。

乃木坂オタクで努力の天才・乙黒拓斗、日本男子レスリング最年少Vへ

2018年10月20日12時0分  スポーツ報知
  • タックルする乙黒拓斗(左)

 男子レスリングに東京スター候補が現れた。20日にハンガリーで開幕する世界選手権に注目だ。男子フリー65キロ級代表の乙黒(おとぐろ)拓斗は19歳。70キロ級代表の兄・圭祐とそろって、初の世界の舞台に立つ。

 レスリング選手っぽくない体。いかつくない。色白で、体育会系というよりも文化系。ところが内面は、とんだ負けず嫌いの努力家である。練習で手を抜くことに罪悪感を覚えるほどで「サボると次の日にやらなきゃならないことが増えるから」。真面目だ。

 周囲に止められるまで練習に明け暮れる。山梨学院大での授業の合間には、トレーニングルームで秘密練習を敢行する。「努力の天才。あそこまではまねできない」という兄の言葉に「自分ではそんなに努力しているとは思わないですけどね」と照れた。特別なことをしている意識はない。ただ強くなるために必要なことを繰り返そうとしている。

 乃木坂46オタクというもう一つの顔を持つ。練習漬けの日々。気分転換は「部屋にこもって、YouTubeを見ること」。何を見ているか。「乃木坂です。白石麻衣さん。笑顔に癒やされる」。マット上でのストイックさは一瞬にして消え去り、もうデレデレだ。

 練習後、5分の映像でメンタルは回復する。記者たちの反応が薄いとみると「ひきますよね…ひいてますよね」。おどけてみせたが、実のところ、研究熱心なのは対乃木坂だけではない。レスリングにまつわるありとあらゆる映像をチェックし、誰よりも技について研究していることを関係者が教えてくれた。

 世界デビューとなる一戦は、2年後への格好の腕試し。大学の恩師の高田裕司監督の20歳6か月を超える、19歳10か月での日本男子最年少優勝に挑む。(記者コラム・高木 恵)

コラム
注目トピック
今日のスポーツ報知(東京版)