日大第三者委員会が最終報告…田中理事長に説明責任果たすよう求める

スポーツ報知
大型スクリーンを使って報道陣に説明する日大の第三者委員会

 日本大学アメリカンフットボール部の悪質タックル問題で、日大の第三者委員会が30日、都内で最終報告記者会見を行った。

 同委員会からは委員長の勝丸充啓弁護士、委員長代理の辰野守彦弁護士、委員の磯貝健太郎弁護士の3人が出席。22枚つづりの「最終報告書」と、5枚つづりの「最終報告書要旨」を報道陣に配布した。

 資料によれば、調査は5月31日からこの日、7月30日まで実施。関係者等のべ100人へのヒアリングなどが行われた。6月29日付けで中間報告書を発表。同事案を招いた背景、原因の分析、日大のガバナンス体制の在り方との関係、事後対応における問題点と原因、日大アメフト部の再生と日大の信頼回復のために必要で実効性を伴った再発防止策などを主眼としている。

 まとめとして同委員会は日大側へあらためて反省を促すと同時に、事後対応における不手際から、日大自体の極度の信頼悪化を招いたと指摘。日大に所属するほかの学生、父兄、交友ら関係者にも不信感を与えたとした。刷新された指導陣の下で新たなスタートを切ろうとしているアメフト部へは「真の意味で『強く、たくましいチーム』『フェアプレーのお手本となるチーム』を目指し、再生していかれることを期待してやまない」とチーム名のようによみがえることを望んだ。

 また日大については「学校法人としての社会的責任を深く自覚し、ガバナンスの適正化を実現」するよう求め、「最後に」とした最終段落では「日大がその再生の一歩を踏み出すに当たり、日大を代表し、その業務を総理する理事長において、今回の一連の出来事を顧みて反省すべきところについて、責任者としての反省声明を発表するとともに、説明責任を果たし、今後は、学生ファーストの大学運営を行う旨の宣言をすることを強く望む」と田中英寿理事長に対し、表に出て説明責任を果たすよう要望した。

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