浜松西・大滝、自己記録更新1メートル75で静岡県勢47年ぶりV

スポーツ報知
女子走り高跳びで自己記録の1メートル75を跳び、同種目で県勢47年ぶり優勝を飾った大滝

◆陸上 全国高校総体(3日・三重交通Gスポーツの杜伊勢陸上競技場)

 陸上の女子走り高跳び決勝で大滝佐和(浜松西3年)が、自己記録の1メートル75をマークし、今大会陸上種目の優勝第1号。走り高跳びでは県勢47年ぶりの優勝を果たした。男子100メートル決勝では、中村彰太(浜松工2年)が10秒65で4位。男子走り高跳びでは、築地由貴(磐田西3年)が7メートル45で7位入賞した。バスケットボールは2回戦が行われ、女子の浜松開誠館が西原(沖縄)を107―58で下し、初のベスト16に進出した。

 夕刻迫る伊勢で、大滝が空中に浮いた。東海総体で最後まで争って敗れた小笠原早矢楓(愛知・安城学園3年)との一騎打ち。自己記録を1センチ上回る1メートル75の2本目のジャンプだった。バーは揺れながらも、落ちなかった。「落ちても次、跳べばいいと思っていた」。そんな余裕が、17歳を後押しした。ライバルは3本失敗して、1か月半前のリベンジを果たした。

 優勝が決まった後には、県高校記録を1センチ更新する1メートル77に挑戦したが、惜しくも失敗。「跳んで、記録を作りたかった」と残念がったが、県勢で47年ぶりハイジャン女王が誕生した。

 昨年は4位入賞も、「ただの勢いだけだった」。下級生で挑戦者の思いで跳んでいた。最上級生になった今季は「今年は達成感が大きい」。全国総体に照準を合わせて、ひとつひとつ動きを作り上げてきた。

 7月14日の社会人、大学生なども参加する県選手権で自己記録を3センチ更新する1メートル74を跳んでV。「シーズン序盤は助走も踏みきりもバラバラだったけど、東海総体で形になって、あそこで感じがつかめてきた」と自信を持って三重に乗り込んだ。

 友人の活躍が力になった。前日は、高校1年時のクラスメートの田口晴那(3年)が、ボート女子シングルスカル決勝で日本一に就いた。同じ運動部として刺激しあっている仲間の快挙は、自分のことのようにうれしかった。「昨日、おめでとう、って連絡したら、頑張って、と返ってきました。たぐっちゃんパワーで頑張りました」。種目こそ違うが、浜西の仲良しコンビが、2日続けて日本一に輝いた。(塩沢 武士)

 ◆大滝 佐和(おおたき・さわ)2001年1月22日、磐田市生まれ、17歳。磐田一中1年から陸上を始めた。昨年の全国総体では4位入賞。家族は両親と姉。172センチ、53キロ。血液型A。

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