安全策に走らないリレー侍の強さ…藤光謙司 リレーコラム

2018年8月7日10時10分  スポーツ報知
  • 藤光謙司

 五輪は、集大成。ゴールといえば、ゴールになると思う。自分自身の納得だけじゃなく、周りの人にも納得してもらえる結果にしたいと思っています。東京で五輪なんて二度とこないチャンスだから、陸上を最大限に盛り上げたい。それに自分の結果が付随すれば、さらに良いなと思います。

 今は、他競技から学ぶことが本当に多いと感じています。今年から始めたラジオ番組で、重量挙げの糸数陽一選手と話す機会がありました。普段の練習でウェートを取り入れているので、どのような意識でやっているか聞こうと思っていたら、糸数選手の方も瞬発系の動きを陸上選手から学びたい、と。どんな競技でも共通点はあるし、細かい部分でヒントを得て、自分の競技へどう生かすか。単純に楽しい部分も大きかった。

 そしてスポーツクライミングのような、普段接しない五輪新種目にも興味があります。一度テレビ番組の中で挑戦しましたけど、手足を連動させて登るのは難しい。スポーツは全身使えてナンボ、と再認識させられましたね。

 来たるアジア大会で、男子400メートルリレーは20年ぶりの金メダルに挑みます。僕は左太ももの故障で出られませんが、今のチームは誰がいつ任されても走れる準備ができている。バトンパスも、失敗するかも?とか、安全にやろうという気持ちが全くないのが強さの源ですね。僕はリオ五輪でリザーブ、ロンドン世陸で走者(アンカー)を経験し、走る4人以外の周囲のサポートの大切さも知りました。若手の頃、(北京五輪銅メダリストの)塚原さんや高平さんから感じていた「この人がいれば大丈夫」という安心感。僕自身も、そんな存在になりたいですね。

 山口で行われた6月の日本選手権では、これまで以上に、陸上に熱をもって見てくれている人が多いなと感じました。アジア大会も、サッカーW杯のようにPV(パブリックビューイング)を開いて僕が解説するなり、いろいろ伝え方はあると思う。出る選手は頑張るしかないし、出られない僕は陸上を盛り上げるためにどう活動できるか。今年与えられたテーマだと思っています。

 ◆藤光 謙司(ふじみつ・けんじ)1986年5月1日、さいたま市出身。32歳。2003年世界ユース選手権代表。世界陸上は09年ベルリン大会で初出場し、17年ロンドン大会男子400メートルリレーのアンカーで銅メダルに貢献。五輪は16年リオ大会200メートルで初出場(予選敗退)。200メートル自己記録は日本歴代3位の20秒13(15年)。182センチ、69キロ。

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