瀬戸、男子200バタ連覇!「子供たちのヒーローに」…6月誕生長女にささぐ

スポーツ報知
男子200メートルバタフライで金メダルを獲得、プールでピースサインする瀬戸大也(カメラ・相川 和寛)

◆パンパシフィック選手権第2日(10日・東京辰巳国際水泳場)

 瀬戸大也(24)=ANA=が、男子200メートルバタフライを1分54秒34で連覇し、6月に生まれた長女に金メダルをささげた。9日の200メートル自由形で銀メダルを獲得した池江璃花子(18)=ルネサンス=は女子100メートル自由形で53秒14で5位。連夜のメダルはならなかったが、女子800メートルリレーでは第2泳者として4位ながらも7分48秒96の日本記録樹立に貢献した。11日には得意の100メートルバタフライが控えており、主要国際大会で初の優勝を狙う。

 水面をひとつ叩いて、右手人さし指を天に向けた。瀬戸が歓喜の、そして貫禄のNO1ポーズだ。中盤は一時2位に後退しながらも、逆転で200バタV2。「地元開催で金メダルが取れてほっとしている。昨日の疲れもあったけど、200メートルのバタフライは何が何でも金メダルを取りたかった」。1分54秒34というタイムにこそ満足していないが、勝負強さを見せつけた。

 決勝のメンバー8人を確認し、前回王者のプライドに火がついた。「このメンバーなら負けられない」。午前中の予選は、9日の400メートル個人メドレーの疲労が濃く残っており、通常1時間半と決めている昼寝の時間を、2時間超と長めにとり回復に努めた。会場入りもやや早めてじっくり体を温めるなど、的確に自己管理した。

 思い入れのある舞台だ。16年前、横浜で開催されたパンパシを当時8歳の大也少年は観戦。100メートル平泳ぎで金メダルを獲得した憧れの北島康介さんから、サインをもらい記念撮影した。「北島さんみたいになりたい」との思いが、今も競泳生活を支えている。

 大会前に「子供たちのヒーローになる」とテーマを掲げた。6月26日には優佳夫人(23)が長女の優羽(ゆわ)ちゃんを出産し、大会初日もスタンドを訪れた。モチベーションを上げる材料には事欠かない。主要国際大会の金は、15年世界選手権(ロシア・カザニ)の400メートル個人メドレー以来。スタンドから大歓声を受け「子供たちのヒーローに少しは届いたかな?」と、照れ笑いの大也パパだった。(太田 倫)

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