池江璃花子、第1泳者で勢い 400Mリレー日本新で金「いい流れがつくれたと思う」

スポーツ報知

◆ジャカルタ・アジア大会 第2日(19日)

 競泳女子400メートルリレーで日本が3分36秒52の日本記録で、この種目では1994年広島大会以来、24年ぶりの金メダルを獲得した。最多で8種目に出場する池江璃花子(18)=ルネサンス=は第1泳者で登場し、トップで後続につないで貢献。8冠&MVPを狙う大会の最初の種目で、絶好のスタートを切った。日本競泳陣は初日から3つの金メダルをゲットした。池江は20日に50メートルバタフライと100メートル自由形に出場する。

 池江はアンカー・五十嵐の必死の泳ぎをゴールで待ち受けた。最大のライバル・中国の猛追をかわして金メダル。「自分自身、リレーが一番最初(の種目)ということはあまりなくて。焦る気持ちが少しあったが、チームのみんなで戦えて金メダルが取れてすごくうれしい」。3分36秒52は日本新で大会新。4人で跳びはねるようにして喜びを分かち合った。

 1998年のバンコク大会以降の5大会、400メートルリレーは全て1位・中国、2位・日本で5連敗。打倒・中国の切り札が池江だった。午前の予選には出場せず、決勝の一発勝負に備えた。自己ベスト(53秒03)には及ばない53秒60だったが、きっちり1位で第2泳者の酒井にバトンタッチ。「力んでしまって後半はきつかったけど、とりあえず1位でつなげてよかった」。切り込み隊長として勢いづけた。

 今大会は個人、リレーともに4種目ずつの最大8種目に出場予定。女子では過去、74、78年大会で西側よしみが連続5冠に輝いたのが最高で、また歴史を塗り替えるチャンスだ。「まずは1個金メダルを取らないと始まらないと思っていた。1個目をしっかり取れたので、自分にもチームにもいい流れがつくれたと思う」

 今月のパンパシフィック選手権では、100メートルバタフライで主要国際大会初となる金をゲットするなど4つのメダルで勢いづいた。「アジア一から世界一へ」と燃える今大会では、選手村の大量の蚊や冷水シャワーに悩まされてもいるが、それをプールまでは引きずらない。空き時間にはチームメートとスマホでの通信ゲームに興じて、「ワイワイやってます」とリラックス。気心知れた仲間と、快挙を達成した。

 会場では、初日から表彰式中に国旗掲揚台が壊れて落下したり、競泳プールと隣接する飛び込みプールとを隔てていた壁が強風で倒壊したりとハプニングが続出したが、何はともあれまず1冠。2日目は50メートルバタフライと100メートル自由形に出場する池江は、「明日も2つ取って、3つ金が取れるようにしたい」。無敵JKの快進撃が、ジャカルタでも続く。(太田 倫)

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