野上恵子の銀メダルをサポート 男子金の井上が与えた水と助言
スポーツ報知

◆ジャカルタ・アジア大会 第9日(26日)
女子マラソンで、野上恵子(32)=十八銀行=が2時間36分27秒で銀メダルを獲得した。日本勢の表彰台は14年大会銀の木崎良子に続き、2大会連続。東京五輪選考レースのMGC(19年9月)出場権を持つベテランが、暑熱レースで結果を出し、五輪へ弾みをつけた。17年ロンドン世界陸上金メダルのローズ・チェリモ(バーレーン)が2時間34分51秒で優勝した。
チーム一丸の給水が生きた。30キロ地点、待機していたのは25日の男子で32年ぶり金メダルを獲得した井上大仁(MHPS)だ。25キロ過ぎにチェリモが単独スパートし、だんだんと背中が遠ざかっていた。「『あとは気持ちです』と言われた」。最後の40キロの給水は、前日に4位だった園田隼(黒崎播磨)が待っていた。40キロ過ぎてから、一騎打ちしていた北朝鮮選手を引き離し、銀メダルを確実にした。文字通りの力水に「応援してくれてうれしかったし、力になった」と感謝した。
ゴール時は気温30度で、男子同様の暑熱下でのレース。ロンドン世界陸上を制したチェリモには食らいつけなかったが、真剣勝負の中で銀メダルを獲得し、暑さへの適応力は示した。「こまめにドリンクをとることで対策できた。(東京は)これより過酷になると思う。その中で走るとなると、今日みたいにタイムが遅くなることもある。タイムを狙うなら、何らか対応をしていかないといけない」と今後も試行錯誤を続ける。