柔道・大野将平が金…11分超え死闘も「後ろに引いたら自分の東京五輪への道は閉ざされる」

スポーツ報知

◆ジャカルタ・アジア大会第13日(30日)

 柔道男子73キロ級で大野将平(26)=旭化成=が金メダルに輝いた。決勝はゴールデンスコア方式の延長で安昌林(韓国)から技ありを奪って勝利した。

 試合は11分9秒の死闘の末に決着した。大野は試合後、「疲れました」と息をついた。「安昌林とは何度も対戦していたけど、今回は特に自分の柔道が研究されてるなと。何年ぶりかでしたけど、厳しい苦しい戦いでした。指導の取り合いという形になって、自分では本意ではない形。決勝に関しては、反省点しかない。自分のいいところを全部消されていた」。厳しい表情で振り返ったが、「ここで後ろに引いたら、自分の東京五輪への道は閉ざされると強い気持ちを持っていた」と五輪王者として、最後まで誇りを胸に戦い抜いた。

 大野は金メダルを獲得したリオ五輪後、天理大大学院での学業を優先。今年1月に大外刈りを研究テーマした修士論文を提出後に本格的に稽古を再開し、20年東京五輪に向けて少しずつ状態を上げてきていた。

 五輪でも世界選手権でも頂点に立っているが、アジア大会は初出場。「出たことがない大会だったので、非常に自分自身も楽しみ。(優勝すれば)同じタイトルということではなくなってくるので、それが面白いですね」と語っていたが、本格復帰1年目に新たな勲章を手に入れた。

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