青学大のダブルエース森田、林&東大の秀才ランナー近藤がGMOへ

スポーツ報知
近藤秀一

 今年の箱根駅伝でエース区間の2区で区間賞を獲得した森田歩希(4年)、同7区区間新記録で金栗四三杯(大会MVP)を受賞した林奎介(4年)の青学大ダブルエースと東大の実力派秀才ランナー近藤秀一(4年)が来春、卒業後の進路先としてGMOアスリーツに絞ったことが3日、分かった。3選手ともに複数の実業団チームからオファーを受けた中で「世界に通用するNO1を目指すスポーツ選手の育成」を理念に掲げるGMOアスリーツで競技を続ける意思を固めたようだ。10月1日以降に正式発表される見込み。

 GMOアスリーツは2016年に発足。1996年アトランタ五輪、2000年シドニー五輪長距離代表の花田勝彦監督(47)が率いて、青学大の原晋監督(51)がアドバイザーを務める。マラソンで2時間9分43秒の自己ベストを持つ一色恭志(24)、10代マラソン日本最高記録(2時間11分34秒)保持者の下田裕太(22)ら多くの若手有望選手が所属する。森田と林にとって、一色と下田は青学大の先輩であり、大学時代と同様に普段の練習から切磋琢磨(せっさたくま)できる環境が整っている。

 1浪して東大に入学した近藤は、同じ静岡県東部出身の下田と同学年で中学時代からのライバルで親友。同じチームで互いに刺激し合うことで相乗効果が期待される。また、学生陸上界随一の文武両道ランナーの近藤はGMOアスリーツに所属しながら、東大の大学院に進学し、研究・学問を継続するプランもあり、今後、関係者と協議を重ねることになりそうだ。

 9月に入り、いよいよ駅伝シーズン開幕が迫ってきた。森田と林は青学大の主軸として箱根駅伝史上3校目の5連覇を目指す。今年の箱根駅伝で関東学生連合チームのエース兼主将として期待されながら直前にインフルエンザを発症し、欠場を強いられた近藤は最初で最後の箱根駅伝に挑む。ただ、3選手にとって学生駅伝は、あくまで通過点。学生の集大成となる戦いを終えた後は「箱根」より高い頂きを目指す。

 ◆森田 歩希(もりた・ほまれ)1996年6月29日、茨城・守谷市生まれ。22歳。御所ケ丘中3年時に5000メートルで14分38秒99の日本中学記録(当時)樹立。2015年、竜ケ崎一高から青学大社会情報学部に入学。1万メートル自己ベストは28分44秒62。箱根駅伝は2年4区2位、3年2区1位。趣味は温泉巡り。父・桂さん(48)は国学院大の元監督で2001年に同校を箱根駅伝初出場に導いた。169センチ、54キロ。

 ◆林 奎介(はやし・けいすけ)1996年12月24日、千葉・柏市生まれ。21歳。2015年、日体大柏高から青学大理工学部に入学。1万メートル自己ベストは29分5秒97。箱根駅伝では3年7区1位、さらにマラソン日本記録保持者の設楽悠太が東洋大時代につくった区間記録を更新し、金栗四三杯(大会MVP)を受賞。2月の熊日30キロでは1時間29分47秒の好記録で優勝した。特技は変顔。174センチ、59キロ。

 ◆近藤 秀一(こんどう・しゅういち)1995年7月27日、静岡・函南町生まれ。23歳。韮山高3年時に県高校駅伝1区で区間賞を獲得。2015年、1年間の浪人生活を経て東大理科2類に合格。現在は工学部化学生命工学科4年。1万メートル自己ベストは29分13秒71。17年東京マラソンに初挑戦し、2時間14分13秒。箱根駅伝は1年時から関東学生連合で登録メンバー(16人)入りしているが、出場経験はない。趣味は釣り。173センチ、53キロ。

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