大躍進の「日の丸セーラーズ」が地元W杯へ気合

スポーツ報知
世界選手権、アジア大会で獲得したメダルを披露するセーリング日本代表

 セーリングの日本代表「日の丸セーラーズ」は3日、神奈川・藤沢市の江の島で9日に開幕するW杯に向けた会見を行った。江の島は20年東京五輪会場で、テスト大会としての意味合いも持つ。世界50か国・地域から約600人が参加する予定で、日本セーリング連盟の河野博文会長は「世界の強豪は、ほぼ全員参加する。日本で開かれる最大規模、最高レベルのヨットレースになる」と見どころを語った。

 セーリングはこの夏、勢いを見せた競技だ。8月の世界選手権(デンマーク)では470級の吉田愛、吉岡美帆組(ベネッセ)が日本女子で初めて金メダルに輝いた。08年北京五輪から3大会連続で五輪に出場している吉田にとっても、「これまでのセーリング人生でいろいろあったけど、今までで一番うれしい出来事でした」と、喜びもひとしおの快挙だった。

 また、男子も470級で磯崎哲也(エス・ピー・ネットワーク)、高柳彬(日本経済大)組が銀メダルを手にした。世界選手権が男女でそろってメダルを獲得したのも初めて。両ペアは直後のジャカルタ・アジア大会でも金メダルを獲得した。磯崎は「2大会続いてメダルを獲得できてうれしい」、高柳は「自信と実力を着実につけられている」と成長を実感していた。

 両ペアを含め、アジア大会では計4種目で金メダルが生まれた。日本セーリング連盟は今年の世界選手権、アジア大会などで成績に応じた報奨金を導入していた。今回はその第1号として吉田、吉岡組が2大会の合計で150万円をゲットしたほか、磯崎、高柳組などにも報奨金が贈られた。

 W杯でも報奨金は設定されており、河野会長は「もしみなさんが大活躍して、予算が足りなくなればうれしい悲鳴」とエール。「家族とおいしい焼き肉に行きたい」と笑顔を浮かべた吉岡は、自国開催の次戦に向けて「目標としていた二つの大きな大会で成績を出せたことはすごく自信になった。この勢いのまま頑張っていきたい」と頂点を見据えた。

スポーツ

×