日体大駅伝ブロックに渡辺公二総監督が就任

スポーツ報知
渡辺公二氏

 日体大は20日、パワハラ問題で解任した陸上競技部駅伝ブロックの渡辺正昭前監督(55)の後任として、兵庫・西脇工時代に全国高校駅伝で8度の優勝に導いた渡辺公二氏(80)を総監督に招聘(しょうへい)したことを発表した。陸上競技部全体の監督でもある小林史明氏(43)が駅伝監督を務めるが、棒高跳び前日本記録保持者の小林監督は長距離指導は専門外のため、実質、渡辺公二総監督が駅伝チームを指導する。渡辺公二総監督の任期は来年3月末までの予定。

 パワハラ問題で揺れた日体大駅伝チームの立て直しに大ベテランのOBが選ばれた。80歳の渡辺公二総監督は日体大を卒業後、西脇工を全国屈指の駅伝強豪校に育て上げ、8度の日本一に導いた。12~13年には日体大駅伝チームの特別強化委員長を務め、西脇工時代の教え子でもあった別府健至元監督(52)をサポート。13年、30年ぶりの箱根駅伝優勝に貢献した。

 11日に解任された渡辺正昭前監督は、部活動を統括する学友会による部員5人、元部員1人への聞き取り調査の結果、「足を蹴る」「胸ぐらをつかむ」といった暴力行為が複数報告されていた。言動や人格を否定するような発言もあったことが確認され、渡辺正昭前監督も事実として認めたが、パワハラに該当するとの認識を持っていなかったという。渡辺正昭前監督から辞任願が提出されたが、陸上競技部は「学生指導の適性に欠ける」という学友会の判断の下、辞任ではなく、横山順一部長名で解任とされた。

 3週間弱に迫った学生3大駅伝初戦の出雲駅伝(10月8日)。さらには71年連続71回目の出場となる箱根駅伝(来年1月2、3日)に向けて、名門の日体大が、名伯楽・渡辺公二総監督のもと、新たなスタートを切る。

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