【篠原信一の目】混戦女子78キロ級は浜田がリード

スポーツ報知

◆柔道世界選手権第7日(26日、アゼルバイジャン・バクー)

 第6日の男子100キロ級のウルフは課題の残る戦いだった。国内の試合ではパワフルさを持ち味に、接近してからの内股を得意にしているが、準々決勝の相手はウルフの肩の上から背中に手を回して、不十分な体勢にもかかわらず強引に詰められ小外刈りを食らった。相手との間合いを取る柔道ができなければ、大切な舞台で落とし穴にはまりかねない。

 試合を通して調整不足も否めなかった。けがは仕方ないが、本気で東京五輪を目指すなら、試合にしっかり臨むための日常的なコンディション調整が重要だ。

 女子の78キロ級の浜田は執念の優勝だった。寝技という自分の得意パターンを持っていることの素晴らしさ、それを試合で出す難しさ。そういったことも含めて心から「おめでとう」と言いたい。78キロ級は代表争いが混戦だったが、一歩抜け出したと言っていいだろう。(前男子日本代表監督、00年シドニー五輪100キロ超級銀メダル)

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