日大また不祥事 水泳部が暴力で監督謝罪…辞任も チアリーディングではパワハラも

スポーツ報知
記者会見で謝罪する日大水泳部の上野広治監督(カメラ・泉 貫太)

 日大水泳部の上野広治監督(59)は26日、東京都内の寮で記者会見し、今月上旬に上級生による下級生への暴力があったと明らかにした。上野氏は「暴力事件が発覚したことは謝罪したい。申し訳ございませんでした」と陳謝した。

 上野氏によると、日本学生選手権(横浜)の公式練習が行われた6日に、2年生の男子部員が会場で居眠りをしたため、3年生の男子部員が寮に戻ってから注意するとともに暴力を振るい、被害者の左腕にあざができた。加害者は昨年5月にも被害者の腹部を殴っており、部内で注意がなされていた。記者会見に同席した被害者の母は「暴力があったのは事実だが、傷害事件としては扱わなくていい」との被害者の意向を明らかにした。

 上野氏は、同部監督以外にも日本オリンピック委員会(JOC)常務理事として来月始まるユース五輪で総監督を務め、日本水連副会長、板橋区教育委員の肩書もある。これら役職について「指導者としてふさわしいかどうか判断してもらいたい。潔く辞めなければいけないなら辞めます」と、今後のJOCなどの対応次第では辞する考えもあることを示した。

 日大水泳部は故・古橋広之進・元日本水連会長らを輩出した名門。競泳女子の池江璃花子(18)=ルネサンス=は、来春から同大学進学の意向を示している。上野監督は「今後、日大を目指して(保護者が)私に預ける、というお子さんのことは裏切りたくはない」と話した。

 ◆今年明るみになった日大の体育会のトラブル

 ▼アメリカンフットボール 5月の関学大との定期戦で、宮川泰介選手(3年)が相手選手に悪質な反則タックルを決めて騒動に。後日の謝罪会見で内田正人前監督と井上奨前コーチから指示を受けたと明かした。同月の関東学連は監督らの指示と認定し、両氏に永久追放に相当する除名処分を下し、日大は懲戒解雇処分とした。

 ▼チアリーディング 8月に女子部員が女性監督からの暴言などパワハラ被害を訴える声明文を発表し、日大は監督を解任。同月に大学内の人権救済委員会の調査結果で「パワハラに該当する」と公表した。

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