池江璃花子「一生に一度の奇跡」憧れの世界女王との合同トレへ出発

スポーツ報知
海外合宿への出発前に羽田空港で取材に応じる競泳女子の池江璃花子

 競泳の池江璃花子(18)=ルネサンス=が15日、リオ五輪100メートルバタフライ金メダリストのサラ・ショーストロム(25)=スウェーデン=とトルコで行う合同練習へ出発した。東京五輪での金メダル獲得へ最大のライバルのもとで異例の武者修行。池江は靴下などの手土産も持参して、コミュニケーションを図る構えだ。ステップアップのため、女王から全てを吸収する。

 浮き立つ気持ちを抑えられない。そんな表情で池江がトルコへ飛び立った。ショーストロムは50、100メートルのバタフライ、自由形で計4つの世界記録を持ち、このカテゴリーでは間違いなく世界一。「自分が尊敬している、上の人と泳げることはなかなかない。一生に一度、水泳人生に1回あるかないかの奇跡なこと。全てを自分のものにして帰ってきたい」と、謙虚かつ貪欲に意気込んだ。

 専属の三木二郎コーチ(35)のパイプで実現したビッグプラン。トルコの南西部アンタルヤにある同国最大のスポーツ施設「グロリア・スポーツ・アリーナ」が、鍛錬の場になる。滞在は約2週間で、実際にともに練習するのは6日間ほどの見込みだ。途中、英国・マンチェスターでの国際大会に出場して成果を試す予定もある。「いろいろ見て吸収して、疑問は聞いていければ」。ウェートトレから、水中での練習方法まで“密着取材”するつもりだ。

 “おもてなしグッズ”も準備、持参した。「日本の絵が描いてある靴下とか、舞妓(まいこ)さんみたいな(顔の)パックとか。なるべく日本ぽいものを選びました」と、手土産もバッチリ。「(靴下の)絵柄? 忍者とか招き猫とかダルマとか…」。和の心で北欧のブロンド美女との距離を縮めるつもりだ。

 来年に世界選手権(韓国・光州)、そして五輪と、大勝負は刻々と近づいている。「東京五輪で金メダルを取るなら絶対に勝たないといけない相手。尊敬しているけど、勝てるように練習したり、精神面を鍛えてこれたら」。ライバルの懐に飛び込み、一回り大きくなって帰ってくる。(太田 倫)

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