【大学女子駅伝連載】〈中〉京産大、3本柱と新戦力の融合カギ

スポーツ報知
意気込む京産大のランナーたち

 第36回全日本大学女子駅伝対校選手権は28日、宮城・弘進ゴムアスリートパーク仙台(仙台市陸上競技場)スタート、仙台市役所前市民広場ゴールの6区間38・0キロで争われる。昨年の上位8校に加え各地区の予選を突破した17校、オープン参加の東北学連選抜の計26チームが参加。スポーツ報知では3回にわたって注目チームを紹介する。第2回は京産大。

 名門復活へ、京産大が雪辱に燃えている。21年ぶりVのカギは3本柱と新戦力の融合だ。稲原敏弘監督(58)は「棚池に橋本、信岡がどうつないでくれるか。うちの3本柱なんで。昨年は選手の底上げができず故障者を出してしまった。きっちり仕上げたい」と大舞台を見据えた。

 登録メンバー唯一の4年生で、エースの棚池主将は5月の関西学生対校選手権で5000メートル、1万メートルとも2年連続の2冠を達成。橋本、信岡(ともに3年)も全国屈指の実力の持ち主だ。そのポテンシャルを最大限に生かすため、同じ轍(てつ)は踏まない。

 昨年は関西学生対校女子駅伝で16年ぶりの優勝を果たし、仙台に乗り込んだ。しかし橋本は慢性的なアキレスけん痛などを抱え、信岡も右大腿(だいたい)骨を疲労骨折。ベストメンバーで臨めず、シード圏外の10位に沈んだ。

 その反省から、今年は1か月ほど調整を遅らせた。一方でチームの底上げを図り、1年生の練習は例年に比べて強度をアップ。群馬・万座の夏合宿も昨年より5日間延ばした2週間行い、1日約45キロを走り込んだ。成果は表れ、9月22日の関西学生対校女子駅伝は1年生コンビの安田、安井の奮闘で連覇した。

 棚池が「昨年は悔しかった。今年こそ…」と言えば、1994年から大会4連覇に導いた伊東輝雄名誉監督(72)も「全日本の順位に期待できる」とうなずく。上級生と下級生の化学反応が杜(もり)の都で起きた時、上位進出が見えてくる。(小松 真也)

 ◆京産大 1965年創立で陸上部も同年に創部。女子部門は93年、男子長距離部門を指導していた伊東輝雄監督(現名誉監督)が創設。94年、全日本大学女子駅伝に初出場初優勝し97年まで4連覇。主なOGは95年世界陸上1万メートル代表の木村泰子さん、16年リオ五輪マラソン代表の伊藤舞(大塚製薬)。キャンパスは京都市北区。

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