大東大・鈴木優花、12人抜き区間賞…全日本大学女子駅伝

スポーツ報知
2区で12人抜きを演じた大東大・鈴木(右)

◆全日本大学女子駅伝対校選手権(28日、弘進ゴムアスリートパーク仙台~仙台市役所前市民広場=6区間38・0キロ)

 25校とオープン参加の東北学連選抜の26チームで争われ、東北地区第1代表で12年連続16度目出場の東北福祉大は2時間12分30秒の総合16位。昨年と同順位で、来年の東北チーム出場枠「2」を維持した。福祉大は1区の須藤ひかる(2年)が区間7位と健闘。全国レベルでも互角に戦える力を証明した。石巻専大は2時間19分56秒で24位、東北学連選抜は26位相当でゴールテープを切った。2区では秋田・大曲高出の大東大・鈴木優花(1年)が12人を抜いて首位に立つ走りを見せ、区間賞を獲得した。

 1人、また1人。大東大・鈴木は休む間もなく、順位を上げた。「ひたすら前を見て、トップに立つことだけ考えました」。1区・秋山祐妃(2年)が13位と出遅れたが、ルーキーらしからぬ冷静さでペースを刻んだ。ラスト1キロ付近で首位浮上。トップと42秒差で受けたタスキを、2位に15秒差つけてつないだ。

 積極果敢な“ケンカ走法”が持ち味だ。外園(ほかぞの)隆監督(63)は「攻める中で、苦しさにどれだけ耐えられるか。優勝するには、そこが大事」と、前回大会終了後からチームに言い続けてきた。鈴木も「少しでも早く3区につなぎたかった」と時計を見ずに力走し、区間2位に49秒差をつけて区間賞を獲得。後ろを一度も振り返ることなく、獲物の背中を追い続け、次々と仕留めた。

 来年大会からコースが変更されるため、現行コースでの大会は最後。「今の持てる力を発揮できればと思っていたけど、区間新も惜しかったかな」。あと9秒まで迫った“永久不滅記録”への未練も残るが、富士山女子駅伝(12月30日)や来年大会への糧にするつもり。チームは8度目の出場で5度目の2位。悲願の初優勝へ、ただ前を見つめて走り続ける。(太田 涼)

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