決戦の地は東京グローブ座 フェンシング全日本選手権は劇場で激闘

スポーツ報知
東京グローブ座で行われたフェンシングの全日本選手権決勝のオープニングセレモニー

◆フェンシング全日本選手権 個人戦決勝(9日・東京グローブ座)

 第71回を迎えた全日本選手権決勝は、斬新な方式で行われた。東京・駒沢体育館で開かれた3日間の予選から場所を移し、新宿区の劇場「東京グローブ座」が激闘の舞台となった。

 普段は演劇やミュージカルで使用される同劇場。舞台を客席が取り囲むような独特の構造の中、選手たちはスポットライトの中で剣技を繰り出した。

 昨年就任した、男子フルーレの五輪2大会連続銀メダリストの太田雄貴会長(33)の改革の一環だ。

 大会のポスターには写真家の蜷川実花氏を起用して宣伝に力を入れ、チケットは完売。会場演出にはLEDをふんだんに採り入れたほか、大型スクリーンにはポイントや選手情報だけでなく、選手の試合中の心拍数までが数値化して移し出された。音楽面では有名DJであるファンタスティック・プラスチック・マシーン(FPM)こと田中知之氏が参加し、音響面でも盛り上げた。

 ショーアップされた中で選手も躍動。女子サーブルは昨年準優勝の江村美咲(20)=中大=が、大学の同級生でもある向江彩伽(20)を15―9で下し初V。男子サーブルはリオ五輪代表の徳南堅太(31)=デロイトトーマツコンサルティング=が7年ぶりの日本一。「お客さんも盛り上げてくれてやりやすかった。エペ、フルーレとの違いを楽しんでくれたら」と独特の空気に浸っていた。

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