陸上界に5年ぶり復帰の寺田明日香、東京五輪へ始動「娘に出ている姿を見せたい」

2019年1月21日5時40分  スポーツ報知
  • 故郷の北海道で東京五輪に向け練習を始めた寺田(カメラ・小林 聖孝)

 ラグビー挑戦を経て、昨年12月、陸上界に5年ぶり復帰した2009年ベルリン世界陸上女子100メートル障害代表の寺田明日香(29)=パソナグループ=が20日、北海道ハイテクAC時代に本拠地としたインドアスタジアム(恵庭市)での復帰後初合宿で始動した。まずは今秋のドーハ世界陸上を目指し、20年東京五輪出場への挑戦が始まった。

 寺田は、北海道ハイテクACメンバーとバスケットボールで体をほぐし、ジョギングなど軽めのメニューで始動した。「目標とする来年の東京五輪代表に向け、慣れ親しんだ練習環境で、第一線を目指す感覚、感触を思い出したかった」と合宿の目的を話した。

 100メートル障害では恵庭北高時代に高校総体3連覇。08年に北海道ハイテクAC入り後も、同年から日本選手権3連覇達成したが、その後故障や体調不良が続き、目標としていた12年ロンドン五輪代表を逃したのを機に限界を感じ、13年に23歳で現役引退。その後、14年3月に結婚し、8月に長女を出産した。

 引退して主婦となり、ママになってからもアスリートとしての活躍を諦めきれなかった。同い年で、16年リオ五輪ラグビー7人制女子代表、帯広農高陸上部出身の桑井亜乃(29)=アルカス熊谷=に勧められ、16年にラグビー転向を決意。同年末に7人制女子の日本代表候補トライアウトを受験し合格した。だが、陸上では決してなかった激しい接触プレーへの戸惑いは消えぬまま、17年5月に右足を骨折。ラグビーは断念したが、アスリートの魂は燃え尽きなかった。「娘に五輪に出ている姿を見せたい」と、陸上復帰を決めた。

 結果は出なかったがラグビー体験も無駄ではなかった。「前の陸上選手時代はメンタル的な弱さもありましたが、出産、ラグビーの激しさを経験した今は、精神的にも強くなれたと思います」と話す。

 年末年始は現在の自宅がある都内で週3回午前中に筋力トレ、午後に走り込みやハードリングの2部練習に励んだ。3月に沖縄合宿を行い、4月の関東の記録会に備える。それをクリアすれば6月の日本選手権で、ドーハ世界陸上参加標準記録(12秒98)にチャレンジできる。「家族、応援していただいている皆さんに日本記録(13秒00)更新、東京五輪代表で恩返しできるよう鍛錬したい」。復帰は中途半端な気持ちではないようだ。(小林 聖孝)

 ◆寺田 明日香(てらだ・あすか) 1990年1月14日、札幌市生まれ。29歳。陸上は小学4年から。恵庭北高3年の高校総体では100メートル障害、100メートル、400メートルリレーの3冠を獲得。09年ベルリン世界陸上出場、同年アジア大会銀メダル。ベスト記録は100メートル障害13秒05、100メートル11秒74。家族は夫と長女(4歳)。168センチ、55キロ。

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