山梨学院大・上田監督、イラストや書は達人級 歴史、芸術、ワイン幅広い知識…担当記者が振り返る

2019年2月11日7時11分  スポーツ報知
  • 卒業式を終えた上田健太(中央)を囲む父・誠仁監督と母・秀子さん(2018年3月)

 箱根駅伝に33年連続出場、3度の総合優勝を誇る山梨学院大でこのほど、上田誠仁監督(60)に代わり、飯島理彰コーチ(47)が新設された駅伝監督に就任した。1985年春、甲府に着任した上田監督は、箱根駅伝での活躍により山梨学院の知名度を全国区に押し上げた。今後も陸上部監督として部に残る監督に関わったスポーツ報知記者が、思い出を振り返った。

 担当したのは、2013年以降5年間。30年以上指導者として歩み続けた上田監督のほんの一部しか知らない。それでも、心に残る場面、言葉は数多くある。

 2016年の第92回箱根駅伝。次男・健太との箱根史上初となる「父子鷹」が話題となった。高校では駅伝日本一にもなった「健太世代」には大きな期待が集まったが、3度の箱根路では納得できる結果を残すことができなかった。どんな時も取材には冷静な受け答えを見せてくれた2人だが、我々が余計な重圧をかけなければ、もっともっと思いきり走れたのでは、と悔いが残る。昨年3月の卒業式で母・秀子さんとの3ショットを初めて撮らせてもらった。肩に腕を回す息子に「いつもはこんなヤツなんですよ」と笑う姿は、旅立ちを見送る父の顔。立場が変わり、新たな姿を見せる親子の姿も楽しみだ。

 「疾風に勁草を知る」「おごるなよ 丸い月夜も ただ一夜」箱根駅伝前に行われる「監督トークバトル」の司会でもおなじみの豊富な語録と軽妙な会話術は、多くのファンに愛された。陸上だけでなく、イラストや書も達人級。歴史や芸術、ワインなど幅広い知識から言葉がポンポン飛びだす取材現場は、いつも真剣勝負。記者である前に、人間としての自身を試されている緊張感があった。「大津さんには、ウソつけないからなー」そう言ってもらった言葉が、私にとっては一番の宝物。おつかれさま、なんて言うつもりはない。監督、新しい元号になっても、一緒に走らせてください。(地方部デスク・大津 紀子)

その他
注目トピック