大橋悠依「勇気を与えたい」萩野公介「いいニュースを届けたい」競泳選手が池江にエール

スポーツ報知
17年世界水泳の会見で(「(池江から)パワーをもらおう」と頭の上で手を合わせるポーズで爆笑する(後列左から)小関也朱篤、瀬戸大也、萩野公介、坂井聖人、(前列左から)長谷川涼香、池江璃花子、大橋悠依

 競泳女子の池江璃花子(18)=ルネサンス=が12日、白血病であることを公表し、日本競泳界には衝撃が広がった。16年リオ五輪男子400メートル個人メドレー金メダルの萩野公介(24)=ブリヂストン=と、17年世界選手権女子200メートル個人メドレー銀メダルの大橋悠依(23)=イトマン東進=がグアム合宿から帰国した成田空港で取材に応じ、萩野は「いいニュースを届けたい」、大橋は「ショックだが、勇気を与えたい」と語った。

 競泳界のエース・池江を襲った突然の病に、代表選手も大きく動揺した。グアム合宿から帰国した萩野は「すごくビックリした」と現実を受け止められない様子だった。17年の日本選手権で池江が女子初の5冠を達成した時には、強い精神力と圧巻の泳ぎを「すごい」と絶賛。年下ながら尊敬する存在だった。

 その池江に降りかかった病魔。「本当に素晴らしい選手で、すごく頑張り屋さん。彼女も(五輪を)諦めているわけではないと思う」と、回復を信じながら「僕たちは練習をし、試合でいい泳ぎをして、彼女にいいニュースを届けることが最大限のこと。一緒に頑張っていけるよう、僕らも精いっぱい頑張りたい」とエールを送った。

 大橋にとっては、代表合宿で一緒に練習するなど切磋琢磨(せっさたくま)してきた後輩。「すごく驚いた」。時折、言葉を詰まらせ、上を向いたりするなど、涙をこらえるようなしぐさも見せたが「(本人が)前を向いて病気と闘う決意を示している。自分たちがしっかり頑張って璃花子に勇気を与えたい」と強い決意を口にした。

 都内で練習を公開した男子の小関也朱篤(ミキハウス)は「何て言ったらいいか」と絶句。マネジメント会社が池江と同じ、瀬戸大也(ANA)、坂井聖人(セイコー)は関係者によると「ショックが大きく、コメントできる状況にない」という。

 池江は15年の世界選手権(ロシア・カザン)に、中学生で代表入り。人なつっこい性格で、先輩スイマーにもかわいがられてきた。一方で水の中に入れば、日本チームを引っ張る大黒柱で、チームのムードメーカー。復活を目指す池江のためにも、日本競泳界は一致団結する。

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