今春、明大入学の下條が青梅マラソン高校10キロ優勝「将来、山の神になりたい」

スポーツ報知
10キロ男子の部で優勝した東京実業高の下條乃將(カメラ・矢口 亨)

 第53回青梅マラソンが17日、東京・青梅市の日本陸連公認コースで行われ、高校生男子10キロの部は下條乃将(だいすけ、18)=東京実3年=が30分23秒で優勝した。今春、明大に入学する下條は「来年は箱根駅伝を走りたい。将来は山の神と呼ばれるような選手になりたいです」と満面の笑みで話した。

 3キロ地点で靴ひもがほどけるアクシデントにも負けず圧勝。「ちゃんと二重結びにしたのに、序盤で靴ひもがほどけてびっくりしたし、焦った。でも、思ったより影響がなかったので走り切れた」。約5キロで後続を引き離し、2位の伊野一輝(拓大一)に29秒差をつけて優勝のゴールテープを切り、ホッとした表情を見せた。

 5000メートルは14分27秒51。昨年の東京都高校駅伝4区区間新記録をマークした実力派は箱根駅伝常連の4校から勧誘を受けた中で明大進学を決めた。「小学生の時、テレビで東洋大の柏原竜二さんの走りを見て、僕も大学生になったら箱根駅伝5区で活躍して『山の神』と呼ばれるような選手になりたいと思った。練習をしっかり積んで、1年生から箱根駅伝に出場できるように頑張りたい」。10年前に抱いた思いは、いよいよ今春から現実的な目標に変わる。

 近年の高校生男子10キロ優勝者の多くが次のステップへ羽ばたいた。今年の箱根駅伝にも青梅路で活躍した選手が出場した。いずれも東京実の先輩となる16年優勝の越川堅太(神奈川大3年)は花の2区で15位、17年優勝の武田悠太郎(日大2年)は4区で8位と健闘した。下條を迎え入れる明大の山本佑樹監督(41)は「ロードに強い選手なので楽しみです」と期待を寄せる。

 「大学を卒業した後は実業団に進み、マラソンで世界で戦える選手になりたい」。青梅から箱根へ。そして、世界へ。18歳の夢は無限に広がっている。

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