エゼキエル、瀬古超え大会新!2年ぶり2度目V

スポーツ報知
大会新記録で優勝したチェボティビン・エゼキエル

◆第53回青梅マラソン ▽30キロの部、10キロの部(17日、東京・青梅市・日本陸連公認コース)

 メイン種目の男子30キロは一般参加の木津晶夫(25)=カネボウ=が1時間33分30秒で日本人トップの2位に入った。女子30キロは吉田香織(37)=TEAM R×L=が1時間44分28秒で初優勝。ともにボストン・マラソン(4月15日)の出場権を得た。04年アテネ五輪女子マラソン金メダリストの野口みずきさん(40)=岩谷産業陸上部アドバイザー=がスペシャルスターターを務めた。(晴れ、気温9度、湿度32%、北北西の風3メートル=午前11時)

 後続を4分以上も引き離す圧勝劇だった。序盤から先頭に立ったケニアのチェボティビン・エゼキエル(26)=サンベルクス=が1時間29分6秒の大会新記録で2年ぶり2度目の優勝を飾った。2013年伊藤正樹(コニカミノルタ)の1時間30分21秒の大会記録を上回り、1981年にオープン参加した瀬古利彦さんのコース最高タイム1時間29分32秒(参考記録扱い)を38年ぶりに更新した。

 レース後は疲れも見せずに「ライバルはいなかった。(記録は)とてもうれしいけど、また来年出場したら1時間28分台を出せるよ」と日本語で平然と言った。

 年明けは母国ケニアで走り込み、14日に来日したばかり。21時間の長旅で背中に疲れが残る中、開始4分で「ペースが遅い」と分かると一気に加速。1週間前に12年ロンドン五輪同国代表1万メートル5位で現マラソンのビダン・カロキ(28)=DeNA=と35キロ走で競り合い、自信を深めた。

 3月10日にはびわ湖毎日マラソンに出走し、来年夏の東京五輪出場が目標だ。「いいタイムを出してケニア代表に選ばれたい」。瀬古さんの伝説の記録を破り、2戦2勝とした青梅から世界を見据えた。(岩原 正幸)

 ◆チェボティビン・エゼキエル 1992年7月10日、ケニア生まれ。26歳。福岡第一高卒業後、左足負傷で2年間走れず。その後、欧州、中国で武者修行。2015年に来日。17年3月からサンベルクス所属。17年青梅マラソン優勝(当時は東邦リファイン所属)。マラソンの自己ベストは2時間12分32秒。161センチ、52キロ。10人きょうだいのうち、自身を含め5人がランナー。

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