瀬古リーダー、大迫傑の途中棄権にやけっぱちの熱唱 東京マラソン会見

スポーツ報知
東京マラソン後、大会を総括した瀬古利彦氏(カメラ・太田 涼)

◆東京マラソン(3日、東京都庁スタート~東京駅前ゴール=42・195キロ)

 日本陸連長距離・マラソン強化戦略プロジェクトの瀬古利彦リーダー(62)=DeNA総監督=はレース後の総括会見で、日本記録(2時間5分50秒)保持者の大迫傑(27)=ナイキ=が約29キロで途中棄権を強いられるなど冷たいに雨が降りしきった悪コンディションについて「昔、運動会の時、歌ったテンプターズの歌を歌いました。『雨よ、雨よ、降らないで』とそんな心境でした」と1969年にザ・テンプターズがリリースした名曲を“熱唱”しながら悔しがった。

 大迫は序盤、自らの日本記録をはるかに超えるハイペースで突っ走りながら20キロ過ぎに急失速し、途中棄権した。「無理する必要がないので賢明な判断だった」と瀬古リーダーは理解を示した。

 レースはビルハヌ・レゲセ(24)=エチオピア=が悪条件にもかかわらず、2時間4分48秒の好記録で優勝。中大4年の堀尾謙介(22)が2時間10分21秒で日本人トップの5位に入った。途中まで現中大監督の藤原正和が2003年のびわ湖毎日でマークした初マラソン日本最高&日本学生記録(2時間8分12秒)の更新も視野に入れた大健闘で、学生として初めて20年東京五輪マラソン代表選考会(MGC、9月15日)の出場権を獲得した。箱根駅伝5区で活躍し「初代・山の神」と呼ばれた今井正人(34)=トヨタ自動車九州)が2時間10分30秒で日本人2位の全体6位、藤川拓也(26)=中国電力=が2時間10分10分35秒で日本人3位の全体7位となり、MGC進出を決めた。16キロ過ぎで第2集団から遅れる苦しい展開から後半に盛り返した神野大地(25)=セルソース=は2時間11分5秒で日本人4位の全体8位。ワイルドカード(期間内の上位2レースの平均が2時間11分以内)でMGC出場権を獲得した。 女子は、世界歴代8位(2時間18分34秒)の自己ベストを持つルティ・アガ(25)=エチオピア=が2時間20分40秒で優勝。初マラソンの新鋭一山麻緒(21)=ワコール=が2時間24分33秒で日本人トップの7位に入ったが、惜しくもMGC出場権獲得には33秒及ばなかった。

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