初代&3代目の「山の神」がそろってMGC進出

スポーツ報知
学生初のMGC出場を決め笑顔を見せる堀尾謙介(左から2人目、左から今井正人、一人おいて藤川拓也、神野大地

◆東京マラソン(3日、東京都庁スタート~東京駅前ゴール=42・195キロ)

 学生時代に箱根駅伝5区で大活躍し、「山の神」と呼ばれた今井正人(34)=トヨタ自動車九州=と神野大地(25)=セルソース=がそろって2020年東京五輪マラソン代表選考会(MGC、9月15日)の出場権を獲得した。「初代・山の神」今井は2時間10分30秒で日本人2位の全体6位。「3代目・山の神」神野は15キロ過ぎで第2集団から遅れる苦しい展開から盛り返し、2時間11分5秒で日本人4位の全体8位に食い込んだ。

 「『今井はもう終わった』という方々を見返せたとは思っていないが、その第一歩にはなったと思う」と34歳ベテランの今井は引き締まった表情で話した。神野は「『きょうもダメか』と一瞬、頭をよぎったが『最後まで諦めない』というきょうの最大のテーマを思い出した。MGCの出場権を取れて素直にうれしい」と笑顔を見せた。

 「2代目・山の神」柏原竜二さん(29)は2017年3月に現役を引退している。

 男子のレースは、ビルハヌ・レゲセ(24)=エチオピア=が悪条件にもかかわらず、2時間4分48秒の好記録で優勝。中大4年の堀尾謙介(22)が2時間10分21秒で日本人トップの5位に入った。途中まで現中大監督の藤原正和が2003年のびわ湖毎日でマークした初マラソン日本最高&日本学生記録(2時間8分12秒)の更新も視野に入れた大健闘で、学生として初めてMGCの出場権を獲得した。日本記録(2時間5分50秒)保持者の大迫傑(27)=ナイキ=は約29キロ地点で途中棄権した。

 女子のレースは、世界歴代8位(2時間18分34秒)の自己ベストを持つルティ・アガ(25)=エチオピア=が2時間20分40秒で優勝。初マラソンの新鋭、一山麻緒(21)=ワコール=が2時間24分33秒で日本人トップの7位に入ったが、惜しくもMGC出場権獲得には33秒及ばなかった。

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