箱根駅伝14位の日大に実業団経由の23歳ケニア人留学生が入学

スポーツ報知
日大に入学することが決まったチャールズ・ドゥング(小森コーポレーション陸上競技部公式ホームページから)

 今年の箱根駅伝(1月2、3日)で14位だった日大に今春、実業団の小森コーポレーションに4年間所属していたケニア出身のチャールズ・ドゥング(23)が入学することが7日、分かった。同社は3月末までに退社する。これまでも駒大の大八木弘明監督(60)や東京国際大の渡辺和也(2年)ら実業団を経て大学に入学した日本人選手はいたが、実業団を経験した外国人ランナーの大学入学は極めて異例。ドゥングと日大の新たな挑戦が注目される。

 ドゥングは12年に札幌山の手高に入学し、来日8年目で日本語が堪能。2月に日大スポーツ科学部に合格した。将来は指導者を目指しているという。1万メートル27分台の自己ベストを持っており、昨年7月の北海道・函館ハーフマラソンでは自己ベストを更新するなど、現在も成長中。今年の箱根駅伝2区で区間賞を獲得したパトリック・ワンブィ(4年)に代わるエースとして期待がかかる。今月10日には日本学生ハーフマラソンと併催の東京・立川シティハーフマラソンに出場。小森コーポレーションの選手としてのラストランは学生ランナーとの真剣勝負で「日大ドゥング」の試金石となる。

 札幌山の手高時代は慣れない寒さと雪の中でも地道な練習を続け、全国高校総体5000メートルは3年連続で準優勝という安定した成績を残した。社会人経験がある23歳は競技面だけではなく、日大駅伝チームに好影響を与えそうだ。

 箱根駅伝は1992年まで27歳以下という年齢制限があったが、現在は設けられていない。29歳で東京国際大に入学した渡辺は昨年の箱根駅伝に30歳で出場した。

 ◆チャールズ・ドゥング 1996年2月20日、ケニア生まれ。23歳。2012年に札幌山の手高に入学。全国高校総体5000メートルは3年連続2位。2、3年時に全国高校駅伝に出場し、いずれも3区3位と活躍した。15年に小森コーポレーションに入社。自己ベスト記録は5000メートル13分25秒32、1万メートルは27分57秒36、ハーフマラソンは1時間2分23秒。168センチ、53キロ。

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