小川ジュニア、父譲りの積極的な柔道を披露

スポーツ報知
団体戦男子2回戦 国士舘―延岡学園 延岡学園の先鋒として出場した小川直也の息子の小川剛生

 柔道の全国高校選手権最終日は21日、東京・日本武道館で団体戦が行われ、男子(5人制、勝ち抜き方式)には、延岡学園(宮崎)のメンバーとして、世界柔道無差別級3連覇で1992年バルセロナ五輪95キロ超級銀メダリストの小川直也氏(50)の次男・剛生(ごうき、2年)が出場。2試合とも引き分けだったが、父親譲りの前に出る積極的な柔道を見せた。

 近江(滋賀)との1回戦を2人残しで制した延岡学園。小川は次鋒(じほう)で登場し、引き分けた。一昨年大会で3位になった九州の強豪校は2回戦で、優勝した国士舘(東京)に敗れたものの、“切り込み隊長”の先鋒(せんぽう)で登場した小川ジュニアはこの試合でも引き分け。ただ、前日の81キロ級では16強に進出するなど、個人戦初出場で宮崎県チャンピオンの力は見せられた。

 「結果は2回戦敗退ですが、去年(団体戦は初戦敗退)に比べると、やれたという部分もあった。インターハイの団体戦では頑張りたい」と小川。佐藤嘉剛監督も「国士舘戦は(斉藤立が務める)大将戦までもっていきたかった。高校総体で雪辱したい」と話し、小川については「彼の良さは前に出て攻めること。気持ちが下がることはないんです。状態もだいぶ良くなりました」と期待を寄せる。

 父は5連覇を含む全日本選手権7度優勝で、世界の舞台で活躍。兄・雄勢(明大4年)は東京五輪100キロ超級代表を目指している。父や兄が注目される中、弟は生まれ育った神奈川を単身飛び出し、宮崎・延岡への“柔道留学”を選んだ。「兄と同じ道を歩んでは超えられない」という強い思いがあったという。「最初は初めての場所で慣れるのが大変でした」と話すが「今は大丈夫です」と照れ笑い。「去年の夏と比べると、少しは前進したかなと自分でも思います」と、このときばかりは力強く話した。

 得意技は大内刈り。「人よりは体力があると思う」と父譲りの豊富なスタミナも持ち味だ。父・直也氏も「ウチの箱入り息子ですからね。本人がやりたいと望んだ環境ですから。そういう意味では頑張っていると思う。前に出る気持ちを持っているので、どんどん積極的に相手を攻めてほしい」とエールを送っていた。

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