鶴竜、ロシアＷ杯予想「ベルギーが優勝する」

　角界随一のサッカー通として知られる大相撲の横綱・鶴竜（３２）＝井筒＝が２６日、ロシアＷ杯で快進撃を続けるサッカー日本代表について持論を語った。

　この日、会長を務める力士会の後に愛知県知事、名古屋市長と相撲界の「顔」として表敬訪問をはしご。その後、報道陣の求めに応じる形で熱戦が続くＷ杯について熱い言葉を並べた。大会前は「自分も厳しい試合になると見ていた」と日本への期待値は低めだったと言うが、いい意味でそれを裏切っての１勝１分けで１６強入りに王手をかけた現状を分析。「コロンビア戦を見て『運も必要』と思ったが、セネガル戦では運だけでなくチームが一致団結していると実感した」とした。

　結果が出ている要因として戦術面では長谷部主将の存在をクローズアップ。「日本は４バックですけど長谷部選手が（ＤＦラインに）下がり両サイドバックの上がりをうながしている。それも全体的にコミュニケーションがとれているから」と玄人の目線で西野ジャパンの強さを読み解いた。

　世界に目を向けると注目国は「ベルギーが優勝すると見ている」とズバリ。ＦＷルカクを筆頭に攻撃のタレントの充実ぶりを大きな材料とした。日本が決勝トーナメントに進出すれば対戦する可能性もあるだけに、「当たったら厳しい。（１次リーグの）１位と２位になるかで大きく違ってくる」と先を見据えた。同時に弱点も見抜き、「ベルギーは３バックだから、そこを攻めていけばもし日本が当たればチャンスあるんじゃないかな。ＦＷとかは最後はルカクだから。そこに２、３人いくと他が空いてしまう」と西野監督も真っ青の戦術論を展開した。

　昨年６場所中５場所を休場。進退問題にも発展した逆境からはい上がっただけに、前評判の低かった日本は自身と重なる。「同い年の選手もいますし、励みになりますよ」と年６場所制以降では８人目となる３連覇への発奮材料にしていた。