貴乃花親方、倒れた 巡業会場で一時意識不明 緊急搬送

スポーツ報知
巡業中に倒れた貴乃花親方

 大相撲の貴乃花親方(46)=元横綱=が21日、秋田市内の夏巡業会場で体調を崩し、救急車で同市内の病院に搬送された。関係者によると、この日の朝稽古中に、屋外で若手力士を指導中に倒れ一時意識を失ったという。その後、意識は回復したものの、「熱中症ではない」と話す関係者もおり、入院して検査を受ける。同親方は審判として帯同していた夏巡業の残り5日間は休場する。

 貴乃花親方が突然、倒れた。若い力士の指導で股割りをしているときに、「体をひねったときにパタンと倒れた」(関係者)。呼びかけに応じず意識がなく、救急車が呼ばれたが、病院に搬送する際には意識は回復。病院では付き添った協会関係者と会話もできたという。

 巡業に帯同している巡業部の親方は連絡を受け、「意識もはっきりしている。しゃべることもできた」と生命に別条がないことを確認した。この日の秋田市内は最高気温が35度。体調を崩した場所は屋外だったため、熱中症だったとの声もあるが、一方で「そうではない」として、別の原因があると話す関係者もいる。倒れた際には痙攣(けいれん)を起こしていたという。目を見開いてはいたが、周囲の呼びかけに反応できないなど不自然な部分もあった。

 搬送された病院では熱中症以外の重い症状の可能性も捨てきれないとして磁気共鳴画像(MRI)検査を行い、22日以降も検査を継続する見通しだという。現地から報告を受けた芝田山広報部長(元横綱・大乃国)は「会話はできるということだ。集中治療室に入ったとかではない」と説明した上で、検査結果が即座に出ないため、「残りの巡業は無理して帯同しない」と大事を取って“休場”させると明かした。巡業の審判(5人)の補充はない。

 春場所で弟子の幕下・貴公俊(たかよしとし)による暴行問題で、貴乃花親方は監督責任を問われて親方の7階級で最も低い「年寄」に降格。夏巡業には3月末に配属された審判部の一員として同行していた。連日、稽古中に自分の弟子をマンツーマンで指導。この日も幕下力士を熱心に教えようとした矢先に体調を崩した。

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