貴乃花親方から弟子の転籍を要請された千賀ノ浦親方は「受ける気持ちはあります」

日本相撲協会へ「引退届」を提出した貴乃花親方(46)=元横綱=が、弟子8人の転籍を依頼した千賀ノ浦親方(57)=元小結・隆三杉=が26日、転籍を引き受ける意向を示した。この日、都内の部屋で対応。「気持ちの整理ができていない。私の弟子と話し合っていて考えてます。色々、考えています」と前置きした上で、「(転籍を)受ける気持ちもあります」と心境を明かした。
貴乃花親方から前日昼に突然、電話が入り千賀ノ浦親方に弟子たちを預かってほしいと打ち明けられたという。「本当に昨日(25日)のことでビックリしています」と話し、転籍を依頼された時点では退職の意思を伝えられなかったという。退職の意向は夕方のテレビで知ったと言い、貴乃花親方からこの日朝まで連絡はないという。
千賀ノ浦部屋の力士とは前日25日深夜に2、3時間、話し合いを持った。「(反応は)様々。今まで一緒でなかった力士と一緒になる」と弟子の気持ちもあり、師匠の考えだけでは決められないとした。
25日の会見で貴乃花親方が「将来はいつ引退するか分からない。弟子達をお願いしますというのは数年前から言っていた。師匠として病気で倒れて意識がなくなった時のことも考え、継承者、後継者は考えておかないといけない」と話した。それに関しては千賀ノ浦親方が貴乃花部屋付きの親方だった時期に、「飲んでいる席での話です。冗談みたいな感じだと思っていた」と本気にはしていなかった。
転籍受諾の可否は千賀ノ浦部屋の力士の意向をまとめた上で、貴乃花親方が25日に協会に提出した転籍願いにはなかった押印も含め正式な書類を整備し、理事会の承認も必要になる。
「できるだけ早く決めてあげないと。貴乃花部屋の力士が中ぶらりんになる。ただ僕が言っても協会が決めることもある」と千賀ノ浦親方。部屋の稽古再開は10月1日で、それまでに決定を下す必要がある。今後は貴乃花親方と相談する予定で、仮に力士の受け入れが決まっても「しこ名は変えません。関取衆もいる。そのまま残していきます」とした。