八代弁護士、相撲協会の暴力決別宣言に「実効性が疑問。根絶する一番の策は、暴力は即、警察に伝える」

スポーツ報知
八角理事長

 26日放送のTBS系「ひるおび!」(月~金曜・前10時25分)で19日に暴力問題再発防止検討委員会からの提言を受けていた日本相撲協会が25日、都内で会見し、八角理事長(元横綱・北勝海)は「いかなる目的でも許さない」と、7項目の「暴力決別宣言」を発表したことを報じた。

 読み上げられた決別宣言は「意識改革は師匠・年寄が率先して行う」ことや、「暴力が起きた際は情報を迅速に開示する」など。さらに、異なる部屋に所属する力士間で先輩後輩を超えた上下関係の指導を許容しないとし、1年前の酒席で起きた元横綱・日馬富士関の幕内・貴ノ岩への暴行も意識した。外国出身力士への指導強化に向け、年内にも有識者会議を発足させる。

 コンプライアンス委員会の設立など、決別宣言と併せて示された防止策には、力士の段階別研修もあった。関取も研修対象で、付け人の扱い方講義が盛り込まれ、酒席に連れ回したりしないよう指導するとした。

 コメンテーターの八代英輝弁護士(54)は「再発防止策は以前から述べているところなんですけど、一門という法律的な位置づけが明らかでないものにコンプライアンスの責務を負わせるという時点で実効性が疑問ですし」と指摘した。

 さらに「再発防止策を見てますと、外部講師であったり、外部有識者であったり、有識者会議だったり結構、外部頼みなんです。執行部が選ぶ外部の有識者会議とかそういったものに対して今まで世論がどれだけ信用していたか。そういった御用機関に対してという部分はあると思うんですね」と示し、「暴力を見たら報告せよと言っているんですけど、あくまで内部の報告であって、私、これを根絶する一番の策は、暴力は即、警察に伝える。警察との協力を求めるという。中で解決しようとする体質を改めないとなかなかなくなっていかないんじゃないかな」と提言していた。

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