ワザ師の本領発揮、宇良がとったりで勝ち越し
スポーツ報知
◆大相撲九州場所8日目(18日、福岡国際センター)
右膝前十字靱帯損傷の大けがから復帰2場所目となる東三段目33枚目・宇良(26)が東37枚目・葵(49)=錣山=を得意のとったり破って4連勝。勝ち越しを決めた。
“技のコンビニエンスストア”は商品が豊富だ。3番相撲の徳田(武蔵川)との一番は足取り、今度は葵の左手を取って土俵の外に放り投げた。昨年の秋場所の初日に正代(時津風)に勝って以来、7場所ぶりの切れ味全開に「早く勝ち越しを決められて良かったです」と笑った。
幕内上位で戦っていた実力者も右膝の大けがの影響で三段目まで落ちてしまった。「番付が自動的に落ちてしまったので、少しでも上がればうれしいですね。番付を上げながら調子も上げていきたい」と静かな闘志を燃やしている。
師匠の木瀬親方(元幕内・肥後ノ海)からの「ボクがそこまで相撲がうまいタイプではないので、三段目であっても負けることが1度か2度はあったとしても、気にせず自分の相撲を取りなさい」というアドバイスも胸に刻みながら必死の土俵を務めている。